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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ここから先の時代、幾分のデフレ期間の後に大きく反り返るようにインフレに進むのではないかと予想しています(あくまでも佐藤個人の意見です)。
米国内市場の現地視察を再開していますが、不動産物件の確認のみならず訪れる先々で改めて気づくのは物価の高騰です。
視察行程のとある空港内でサンドイッチセットを購入したのですが、支払う直前にレジのお姉さんが伝えてきた値段が
「サーティー($30)」
と聞こえた気がして、
「あれ?気のせいかな?」
と思いました。
今までの感覚ならそのサンドイッチセットは$13くらいするだろうと思えたので
「サーティーン($13)の聞き間違いだろうな」
と聞き流したのです。
ところがレジに出てきた数字は本当に
「サーティー($30)」
思わず空港内で人目を憚らずに「ええっ?」と大きく声を出してしまいそうになりました。
頼んだサンドイッチの種類が初めてのもので値段を知らなかったのもそうですが、それにしても明らかに相場が値上がっています。
また到着した市場で車を走らせていると、前回訪れた時には
$2.50 / ガロン
だったはずが、今では
$3.50 / ガロン
の数字に再び仰天。
しばらくすると今の値上がりは落ち着いてくるとは思いますが、私達が考えておかなければならないのは
「さらにその先の未来の物価」
です。
何しろアメリカ経済ではたった今も天文学的な数字でテコ入れが行われている真っ最中ですから、この副作用はアメリカに暮らす人々全員が備えておかなければなりません。
そこでアメリカ経済(ひいてはアメリカ不動産投資)の先を占う指標として、今回は
Treasury General Account(米国財務省一般口座)
に焦点を当てています。
本日も続けます。
目に見えない非実体経済の世界
まず状況を整理しましょう。
昨年からアメリカでは
Stimulus Check(スティミュラス・チェック:景気刺激政策としての現金支給)
が3回に渡り支給され、一人あたり$3,200が支給されています。
このお金は対象となる条件をもつ人々にくまなく分配されているわけですが、何かに資金を投じる時、当然そこには「次の発展」が期待されるものです。
スティミュラス・チェックの場合そこに期待されるのは主に
⇛ 収入が激減した人々の救済
⇛ 景気刺激
の2点です。
そこで狙いとしては期待通りに経済が回り始めたいところですが、結果としてはうまく成果が出ていない様子。
3度に渡るスティミュラス・チェックにも関わらず、お金が表に出てこない理由は
⇛ 先を恐れてお金を使わずに金融機関に寝かせる(貯金する)に回す人々が多い
⇛ お金を受給できることが労働意欲を更にそいでいる(失業状態の長期化)
です。
端的に言えば、スティミュラス・チェックを受け取った人々は
- 実体経済でモノやサービスを生み出す労働者
- 失業中の方々
に区分されます。
スティミュラス・チェックという強力な米国民支援の立役者は米国政府はもちろんそれを支えるFED(連邦準備制度)であり、尋常ではない金額が注がれている最中です。
そこで分かりやすく経済の循環に関わる登場人物・機関を整理すると、ごく直接的には
① FED(連邦準備制度)
② 金融機関
③ 実体経済でモノやサービスを生み出す労働者
この3者に絞り込まれることになります。
そしてこの3者それぞれがバランスシートで
A … Asset(資産)
L … Liability(負債)
を持つわけですが、3者並べてAsset(資産)とLiability(負債)の向きをお互いに合わせると
A①L - A②L- A③L
となります。
A①L - A②L
ここは
FED(連邦準備制度)と金融機関
の関係になりますが、金融機関はFED(連邦準備制度)に対して準備金を預けていますので、この分は金融機関にとってはAsset(資産)であり、FED(連邦準備制度)にとってはLiability(負債)となります。
また
A②L- A③L
ここの間柄は金融機関と労働者になりますが、スティミュラス・チェックを含む金融資産を金融機関に預ける時、労働者にとっては貯蓄はAsset(資産)である一方で、金融機関にとっては一般消費者から預かるお金はLiability(負債)となりますから、バランスシートの観点では三者の関係は
A①L - A②L- A③L
となるのです。
関係の性質が完全に異なる
そこで
① FED(連邦準備制度)
② 金融機関
③ 実体経済でモノやサービスを生み出す労働者
この3者の並びでは
A①L - A②L- A③L
となる一方で、
① FED(連邦準備制度)↔ ② 金融機関
と
② 金融機関 ↔ ③ 労働者
の間柄では、真ん中に立つ金融機関を境目にしてその関係性の性質が全く違うことに気づいておく必要があります。
具体的には、
② 金融機関 ↔ ③ 労働者
この間柄にある関係性が作り出すのは
「実体経済」
です。
a.労働者がお金を金融機関に預ける
b. 金融機関は預かったお金を貸し出す
c. 融資を受けて産業が動く
d. 産業が労働者に給与の形でお金を渡す
の式で
a → b → c → d → a → b → c → d
とお金はグルグル回りながら実体経済を構成することになります。
ここに豊富なモノとサービスが生まれ、経済が活性化してくるわけです。
ところがその一方で
① FED(連邦準備制度)↔ ② 金融機関
この関係は前述の
② 金融機関 ↔ ③ 労働者
この間柄とは根本的な違いがあります。
FED(連邦準備制度)と金融機関の間柄に「実体経済」という子供は生まれるでしょうか?
答えは「不可能」です。
そしてまさにこの実体経済を構成出来ない
① FED(連邦準備制度)↔ ② 金融機関
この間柄がアメリカ経済を急速に捻じ曲げ、不動産市場にも大きく影響を及ぼさんとしているのです。
明日に続けます。
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