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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
不動産事業において普通に所有する以上に利益を出す方法として
Change of property type(物件種類の変更)
からのリターンについてお伝えしています。
Change of property type(物件種類の変更)のレベルになると個人で完了させるにはプロジェクトが大きすぎる為、通常はチームを組んで法人で取り組むことになります。
その規模は様々ながらChange of property type(物件種類の変更)のパターンで最も多いのは
「アパート物件からコンドミニアム物件に転換する」
という用途変更です。
通常の流れであれば事前準備としては
1.行政規約、土地区画の精査(コンドミニアムへの転換が許されるのか)
2.HOAの設立に必要な手続きと流れ(HOAの設立と運用は現実的なのか)
3.コンドミニアム物件としてユニットが完売した後はどれくらいの利益が見込めるのか(数字でリターンを検証)
の順番で行いますが、投資事業である以上は
「利益がどれくらい出るのは」
はもちろん最も大切な場所ですが、それ以前に
⇛ そもそも転換が許される場所・建物なのか
⇛ HOAは無事に立ち上がるのか
等、土台と外堀を固める部分から検証する必要があります。
さもなくば、それらの条件が整わないのに数字ばかり見ても絵に描いた餅に終わるからです。
本シリーズでは順不同ながら参考数字の規模感を見る為に
「用途変更ではどれくらいの利益率が見込めるのか」
から俯瞰していますが、そのリターン例を大まかにでも掴んでいきましょう。
本日も続けます。
利益の目安を立てる
昨日ご紹介した実際の例に近い数字を改めて並べてみます。
物件取得費用 | $740,000.00 |
ソフトコスト | $77,000.00 |
ハードコスト | $900,000.00 |
ファイナンシング | $110,000.00 |
投資合計(a) | $1,827,000.00 |
ユニット1販売価格 | $560,000.00 |
ユニット2販売価格 | $540,000.00 |
ユニット3販売価格 | $520,000.00 |
ユニット4販売価格 | $530,000.00 |
ユニット5販売価格 | $520,000.00 |
ユニット6販売価格 | $540,000.00 |
販売合計額(b) | $3,210,000.00 |
クロージングコスト合計(c) | $64,000.00 |
コミッション合計(a) | $192,000.00 |
利益(b - a - c - d) | $1,127,000.00 |
ROI(利益 / 投資合計) | 61.7% |
昨日は開発投資にかかる
- 物件取得費用
- ソフトコスト
- ハードコスト
- ファイナンシング
の概要を見ていきました。
上記例ではデベロッパーがかけた開発費は
$1,827,000
ですが、そのほとんどは
- 投資家
- 金融機関
からの融資によるものです。
デベロッパーとしては金融機関への返済も去ることながら、投資家から資金を集める以上は投資家に対する十分なリターンを確保出来るように努めなくてはなりません。
そこで最初の時点で投資家に対する十分な利益が出るように算段を立てておかなくてはなりませんが、その最初の出発点になるのは
「この地域でコンドミニアムはどれくらいの価格で売買されているのか」
です。
上記のとおり、このプロジェクトでの販売実績は
ユニット1販売価格 $560,000.00
ユニット2販売価格 $540,000.00
ユニット3販売価格 $520,000.00
ユニット4販売価格 $530,000.00
ユニット5販売価格 $520,000.00
ユニット6販売価格 $540,000.00
となっています(数字は丸めてあります)。
特に米国にお住まいの方々はピンとくると思いますがコンドミニアムでこのレベルの価格ということは海岸沿いの地域であり、実際はこの地域では
$500,000 〜 $570,000
あたりの価格帯が相場でした。
Change of property type(物件種類の変更)では数字を検証する上でしっかりと見るべきは正にこの部分であり、ざっくり大局観で見る上では
① 「どれくらいの価格での販売が現実的なのか」
②「どれくらいのコストがかかるのか」
① - ②
で大まかに見ていきます。
そして②が昨日詳細を確認した
物件取得費用
ソフトコスト
ハードコスト
ファイナンシング
の合計になりますが、これらを正式な順番で並べると
1.ハードコスト
2.ソフトコスト
3.物件取得費用
4.ファイナンシング
の順に詳細を出していくのが最も効率的です。
まずハードコストにどれくらいのコストがかかるのかは
「目安となる同地域のコンドミニアムの内装レベル」
と現状を比較し、それぞれのユニットにどれくらいのリモデリングをかけるかを検証していきます。
今回の例ではハードコストは$900,000ですから、
平均$150,000($900,000 / 6)
と相当なコストをかけており、結構な高級コンドミニアムであることが分かります。
そしてハードコストの見立てがついてこそ、次にソフトコストの見立てがつくことになります。
ハードとソフトの数字が出たら実際にその物件を取得するのに必要な数字を算出し、最後にそれらを賄う為のファイナンシングを実行する上での費用を見立てるわけです。
かくして、この例では$1,827,000.00の投資額を費やして販売合計額が販売合計が$3,210,000.00となり、ここからクロージングコストとコミッションを差し引いて
$1,127,000
の利益でした。
ここまでの完成には1 〜 2年かかっており、長期プロジェクトながらそれなりの利益を確保しています。
。。。
かくしてChange of property type(物件種類の変更)のリターン例で感触を掴む為に数字面から先に見ていきましたが、実際には冒頭にお伝えしたように
1.行政規約、土地区画の精査(コンドミニアムへの転換が許されるのか)
2.HOAの設立に必要な手続きと流れ(HOAの設立と運用は現実的なのか)
3.コンドミニアム物件としてユニットが完売した後はどれくらいの利益が見込めるのか(数字でリターンを検証)
の順番に検証していく必要があります。
ここから時間的には少し戻り、数字以前の
「コンドミニアムへの転換が許されるのか」
について簡単にポイントを見ていきましょう。
明日に続けます。
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