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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今の時期に頂戴する質問の中で頻度の高いものに
「今の物件価格は高いと言えるのでしょうか」
「今がバブルだとすれば、それはいつ弾けるのでしょうか」
というものがあります。
後者の質問について、「弾ける」という表現が正しいかどうかは分かりませんが当ブログでもお伝えしてきたとおり今の米国経済の昨年からの変化は(良し悪しは別にして)明らかに人為的な操作による結果だろうと考えています。
その意味では「人為操作が手を引いた後」は、物件価格にしても然るべき本来の価値に修正されて然るべきではないでしょうか。
ではそれがいつの時期かといえば、それは誰にも正確には分かりません。
たった今のベクトルでは「来年2022年がピークのように見える」ものの、例によって人為によるテコ入れが
⇛ どのタイミングでどれだけ加わるか
⇛ それらのテコ入れがいつ引き上げられるのか
で全く変わってくるでしょうし、FRB(連邦準備制度理事会)を始めとする舵取り役のメンバーですら効果を検証しながら進めているわけですから、誰にも正確な予言など出来ようがないと思います。
そこで前者に戻り、
「今のアメリカ物件価格は高いか」
といえば、この点については実は
「アメリカ不動産価格は安くなっている」
という見方も出来ます。
これはどういうことでしょうか。
当ブログでは通常、不動産価値を語るときに世の中の尺度と同様に
「米ドル(或いは日本円)」
でその価値を語っています。
けれどもドルや円は本質的に
「モノの交換やサービスの仲立ちの存在」
以外の何でもなく、社会に流通する価値交換の手段以外のなんでもありません。
その交換媒体であるドルや円を基準にして見ると確かに米国の不動産価格は高くなっていますが、視座を変えると実は安くなっている現実も見えてきます。
そこで今回は貨幣制度以前に
「商品交換の仲立ち」
の基本に返って、視座を変えてアメリカ不動産の価値を見つめてみましょう。
お読みくださる皆様の投資力向上の一助になり得たら幸いです。
価値には比較ありき
「これは高い」
「これは低い」
と価値を見定める上で、無意識にも人は
「〇〇〇と比較すると」
という、比較意識を持ちます。
最近はアメリカ全土で物価上昇が確認され、日用品や食材も着実に値上がりつつある様子。
主婦からも
「〇〇が高くなっている。。」
という声を聞きますが、このセリフの前には無意識に
「前回買った時と比較すると」
「〇〇のお店にある同じ商品と比べると」
という、「比較の意識」があります。
そしてこの
「〇〇と比べて」
という部分がポイントですが、
このように米ドルを尺度とするインデックス指数で過去と比べてみると、アメリカ不動産は高くなっているとみるのが自然です。
特に今の時期には材木を始めとする資材が異常に高騰しており、デベロッパーとしてはこれらの資材価格上昇を吸収することは無理。
そうするとこの資材価格上昇部分はそのまま購入者にスライドしてきますから、たった今は標準の一戸建て物件でも
$30,000 ~ $35,000
あたりの価格上昇が確認されています。
結果としてアメリカ不動産価格はUSドルで見ると
「昨年と比べると高い」
「10年前の比べると高い」
という判断になります。
けれどもその高い安いの判断はあくまでも「米ドルや日本円の尺度で比較した場合」の話です。
現代社会で価値交換をする時にその仲立ちとして差し出すのが貨幣であり、誰もが子供の頃からこの貨幣という概念を生活の中心に据えているために自然と貨幣を基準にした比較をしてしまいます。
ところが比較する対象を変えてみると、実はアメリカ不動産価格は安くなっているとも言えるのです。
例えば人類が5000年以上に渡り「お金」として扱ってきた媒体、「ゴールド(金)」で考えてみましょう。
日本語の漢字ではそのままゴールドを表現する「金」がお金の漢字に使われています。
そこでこのお金として扱われてきたゴールドの近年の価値を並べてみると
年 | 物件中間価格 | ゴールド価格 | 対ゴールドの 物件中間価格 |
2000 | $167,550 | $274.45 | G 610.49 |
2006 | $236,550 | $513.00 | G 461.11 |
2010 | $222,700 | $1,373.50 | G 162.14 |
2015 | $294,150 | $1,061.50 | G 277.10 |
2020 | $333,975 | $1,843.00 | G 181.21 |
2021 | $355,683 | $1,712.10 | G 207.74 |
このようになっています。
2000年には中間価格が
$167,550
だったものが、2021年の今では
$355,683
の価格。
過去20年で
$188,133($355,683 -$167,550)
も価格が上昇したことが分かります。
ところが、これはあくまでも米ドルの尺度で見た時の話しです。
ゴールドの価格は2000年に
$274.45
だったものが、同じく20年を経た今では
$1,712.10
と、
$1,437.65($1,712.10 - $274.45)
も価値が上昇しています。
そしてここがポイントですが、米ドルと比較すると確かに物件価格は高くなっているもののゴールドに対する物件価値は同時期では
-G 402(G 208 - G 610)
と、確実に安くなっているのです。
アメリカ不動産の高騰が叫ばれる中で
「対米ドル(日本円)ではアメリカ不動産は高くなっている」
「対ゴールドではアメリカ不動産は安くなっている」
この柔軟な感覚は身に着けておいて損はありません。
そして事実、アメリカ不動産が安くなっているのはゴールドの価値に対してのみではないのです。
ここから比較対象を変えて、アメリカ不動産の実態をもう少しスクリーニングしてみましょう。
明日に続けます。
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