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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
賃貸物件をして不動産投資を現代の錬金術になぞらえ、その練度を高めるニュアンスで自己資金を極小化する方法についてお伝えしてきました。
ブログ上で無難にお伝え出来る手法として
1.FHAローンで開始
2.後にHELOCを活用
の流れでお伝えしましたが、ここは大切なので繰り返しますが錬金術を身につけんとする時に最も大切なのは、物件そのもの以前に
「借金をコントロール出来る力量」
です。
良質なディール物件を選んで予想値に近い成績を上げることはもちろんですが、それ以前に借りたお金をきちんと返済できる判断と能力は極めて大切。
今回の例でいえば
⇒ ディール物件で良好な結果を出すこと
⇒ HELOCで借入れたお金を返済すること
これら2つは全くの別次元として考えておく必要があり、ディール物件に取り組む以前に
「仮にディール物件がとれずとも返済できる余力がある」
という状態でなければ、まずリスクが高まることになると思います。
当ブログでは法人・個人の融資行為を後押ししているわけではなく、けれど全ての行為は読者の自己責任でお願いするにしてもその一端を語る以上は免責の意味も含めて声を大にしますが、
「借金をしたいのなら、借金の必要のない者になれ」
この言葉は実に言い得て妙です。
普通は借金に対しては
「お金がない。。借金しなければ。。」
ですが、その正反対で
「お金はある(いつでも作れるし返済できる)。けれどもあえて借金しよう」
という状況であってこそ、借金をしてよいと示唆する言葉。
不動産投資の為の融資行為はまさに消費者金融とは正反対の位置づけにあり、けれども融資を引く以上は
「借金をコントロールする力」
が大切だと思うのです。
仮に自分に借金をコントロールする力量がない場合、今回ご紹介した
HELOC(Home Equity Line of Credit:ホームエクイティ信用限度額)
を活用する手法は諸刃の剣になり得るリスクがありますので、
⇒ レンダーに認められる十分な収入があること
⇒ 多額の不定期収入が度々発生すること
この条件が自分に当てはまるかを見極めた上で活用を検討ください。
本シリーズを締めくくるうえで、HELOCに関連して最近私(佐藤)が驚いたニュースをご紹介しておきたいと思います。
HELOCが一時停止 ~ Wells Fargo
米国の四大銀行に数えられるのは
JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)
Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)
Citigroup(シティグループ)
Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)
です。
この中で最も資金力が豊富なのはJPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)であり、全米ナンバーワンの銀行と言えます。
けれども私(佐藤)自身がこの中で銀行家としてその実力が最上と思うのは
Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)
です。
Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)は伝統的に、
「大胆だけれども保守的」
そんな矛盾する方針で堅実に経営を進め、1987年10月19日に発生した史上最大規模の世界的株価大暴落、ブラックマンデー後の混乱を四行の中で最も上手に乗り切った過去もあります。
そのWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)が思い切った、けれども確実に必要な方向に舵を切ったようです。
Wells Fargo will no longer accept applications for home equity lines of credit
7月6日の発表によると、なんとあのWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)が本シリーズでお伝えした
個人向けのHELOC(Home Equity Line of Credit:ホームエクイティ信用限度額)
の申し込み受付を一時停止するというのです。
厳密には本年4月30日までの申し込みは審査対象とし、5月1日以降の申し込みを保留するとのこと。
本シリーズではHELOCを錬金術の練度を上げるニュアンスでお伝えしましたが、少なくともしばらくはWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)からHELOCを通して借入れることは出来ないことになります。
そしてここで考えておかねばならないのは
「なぜWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)はHELOCの門を閉じたのか?」
です。
実はWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)のみならず、JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)も先にHELOCの停止に舵をきっています。
⇛ 資金力ナンバーワンのJPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)
⇛ 起業家体質のWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)
この両者が今月までに一時的にHELOCを停止したという事実。
その考えらえる理由は、両社のアナリストが
「ここから先、ホームエクイティに対し融資を実施することはリスクが高い」
と判断したからではないでしょうか。
すなわち公式に発表はしないものの、
「現在の米国経済は資産バブルの中にある」
「そのバブルの終焉は近い」
両銀行のアナリスト達も間違いなくそう見ているはずです。
そこで少し先の未来にFRB(連邦準備制度理事会)の手動により最善のシナリオとして現在の物件価格がパンデミック以前のレベルに下がった場合、それでも
「パンデミック期間中に生まれたエクイティは消える」
ことになり、もしそうならば
「これ以上貸し出すと、いざ不動産価格が下がった際に損失を吸収しきれない」
そんな風に判断しているのではないでしょうか。
前提としてHELOCはエクイティ部分に対して貸し出される仕組みになっています。
対象となる物件が現金購入ではなくモーゲージローンがある場合、いざその物件が債務不履行となれば
優先回収者 ⇛ モーゲージローン
2番手回収者 ⇛ HELOC
となり、一番手でない以上は優先のモーゲージ債権が回収された後には、HELOCの貸し手には何も残されないかもしれないのです。
もしも昨年来の資産バブルで膨れ上がった部分のエクイティに対して貸し出していたとしたら、それはすなわち「担保がほぼ消える」ことになります。
本来は起業家体質のWells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)ですらHELOCの門を閉じたという事実。
アメリカ経済はローラーコースターの下りに備える準備が具体的に始まっているのかもしれない、そんな風に見ています。
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