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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
少し先のアメリカ不動産市場を占うカギとして、
Mortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)
を適用している人々の数と、その中でも特に今回はFHAローンの割合を因数に入れて俯瞰しています。
Mortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)そのものの割合は全体的に下がりつつあることは好材料ですが、その一方で
「FHAローンのMortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)適用件数は増えている」
という事実には注目しておくべきです。
なぜなら、FHAローンそのものは債務不履行の割合が増えているということは
「FHAローンの割合が高い地域市場では価格下落のリスクが高い」
と言えるからです。
実際には、ここから数年の間にMortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)が全て失効になったとしても前回の2008年以降のレベルで物件価格が下落するとは考えにくいと思います。
あの時と比較すると今回はFRB(連邦準備制度理事会)主導による量的緩和政策等の影響で資産バブルが起こり、結果として人為的操作で物件価格が上昇している時期です。
結果として過去一年半の間に価格下落のクッションとなるエクイティが十分に出来ている為、アメリカ不動産市場全体としては
「価格下落の準備は出来ている」
と言えます。
2008年 ⇒ 消費者主導による頭金ゼロでレバレッジをかけたハイリスクのバブル
2021年 ⇒ 政府主導による自動エレベーター式のバブル(ゼロ金利による恩恵)
この2つには大きな違いがあり、加えてアメリカ不動産そのものへの需要は過去最高レベルにありますから
1.FRB(連邦準備制度理事会)主導で生み出されたクッション
2.力強い需要
この2つの因数を考えた時に2008年当時のレベルで価格が下落するとは考えにくいわけです。
その一方で一昨日から見ている
「FHAローンの債務不履行率が増えている地域」
は平均以上に価格を押し下げる力学が働くことが予想されますから要注意です。
要注意とはいってもネガティブな意味である必要はなく、そのニュアンスは
「この地域市場には好機が訪れる可能性が高い」
というもので、人類史が繰り返し証明している
「リスクの中に好機あり」
の式が現れてくるように思います。
昨日に引き続き、統計上は2番目にFHAローンの債務不履行率が高い
テキサス州ヒューストン、ウッドランズ、シュガーランド地区
に焦点を当ててみましょう。
本日も続けます。
固定資産税の重さが可視化される
改めて統計を並べてみます。
都市圏名 | 債務不履行 30日以内 | 深刻な債務不履行 90日以上 | FHAローン |
ジョージア州アトランタ、サンディ・スプリングス、アルファレッタ地区 | 17.40% | 12.80% | 21% |
テキサス州ヒューストン、ウッドランズ、シュガーランド地区 | 18.80% | 13.80% | 19.30% |
イリノイ州シカゴ、ナパービル、エバンストン地区 | 19.10% | 14.60% | 14.20% |
テキサス州ダラス、プレイノ、アーヴィング地区 | 15.80% | 11.10% | 14.80% |
ウェストバージニア州ワシントン、アーリントン、アレクサンドリア、D.C.、バージニア、メリーランド地区 | 18.80% | 14.50% | 13.70% |
メリーランド州バルチモア、コロンビア、トウソン地区 | 17.30% | 12.80% | 19.40% |
カリフォルニア州リバーサイド、サンバルディーノ、オンタリオ地区 | 14.30% | 10.50% | 20.60% |
テキサス州サンアントニオ、ニューブラウンフェルズ地区 | 16% | 11.10% | 19.30% |
テキサス州フォートワース、アーリントン、グレープバイン地区 | 15.70% | 11% | 18.30% |
ペンシルベニア州フィラデルフィア地区 | 17.50% | 11.90% | 17.60% |
昨日に続いて注目したいのは
テキサス州ヒューストン、ウッドランズ、シュガーランド地区
です。
同地区では
深刻な債務不履行30日以内の割合:18.80%
深刻な債務不履行90日以上の割合:13.80%
FHAローンの割合:19.30%
となっており債務不履行の割合は全体として32.6%ですから、実は昨日お伝えしたジョージア州アトランタ市よりも全体の割合が高いことが分かります。
率直に言えば、アトランタ市近郊よりもヒューストン市近郊の方が市場に出てくる物件の供給数が多くなることが予想されることになります。
内包するFHAローンの債務不履行は19.3%と高いレベルにあり、ここヒューストン市近郊もまた間違いなく投資家にとっては好機が訪れるだろう地域市場の一つと言えます。
そして今回上記の統計で注目しておきたいのは、このヒューストン市近郊を含む
「テキサス州の地域市場が多いこと」
です。
FHAローンの割合が高い順に全米トップに並べられた上の統計を見ると上位10位の中では同州2つ以上の地域市場が顔を見せているのはテキサス州のみであり、しかも
テキサス州ヒューストン、ウッドランズ、シュガーランド地区
テキサス州ダラス、プレイノ、アーヴィング地区
テキサス州サンアントニオ、ニューブラウンフェルズ地区
テキサス州フォートワース、アーリントン、グレープバイン地区
と、テキサス州だけが4地区もトップ10に食い込んでいます。
この理由はスバリ、
「テキサス州の固定資産税の高さ」
にあるだろうことは間違いありません。
明日に続けます。
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