FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
年末にあたりお問い合わせが増加する中、一部の質問をご紹介しています。
アメリカ不動産を年間周期で見た時、一般論としては概ね
2月 ⇒ 大底
3月 ⇒ 市場が上向きになり始める
7月 ⇒ ピークポイント
9月 ⇒ ほぼベクトルは下り坂
12月 ⇒ 一気にスロー
このような動きになります。
昨今の需要が尽きない売り手市場の中では、地域市場によっては上記の周期をほぼ無視するような動きがあることも事実です。
それでもこの12月などは特にホリデーシーズンですから、夏場のピークタイムよりは市場が鎮まる傾向があることは間違いありません。
そこで
この時期にこそ物件取得を検討する方々
来年以降にスタートダッシュをかけたい方々
の中でも、特に初心者の方々への情報共有としてQ&A形式で続けていきたいと思います。
本日も続けます。
質問
主にコンドの投資の際に、かかるHOAですが、HOAフィーに含まれるものにもよりますが、HOAの金額の上限など設定なさっていますか?
色々と含まれていても、あまりにもHOAが高いなあと思うこともありますが、例えば電気代などが含まれていたり、施設がしっかりしているようなら多少はいいのかな?と思うこともあったり。佐藤様の目安になさっているものがありましたらアドバイスお願いします。
初心者の方々用の注釈)
HOAはHomeowners Associationsの略です。
米国の物件には
HOAへの加入義務がある(HOAの管理下にある)物件
HOAが管理していない物件
の二種類がありますが、投資対象としてどちらが良いかといえば、どちらにも良し悪しがあります。
投資パフォーマンスの意味ではHOAの支払いがないほうが有利に決まっていますし、けれどもHOAに管理されている物件の方が近所周辺も綺麗に維持されたり、或いは屋根等の高額な修繕・張替コストがかかるものでもHOA側が請け負ってくれる場合もあります(どこまで面倒を見てくれるかは各HOAの規定により違いがあります)。
例えば私(佐藤)が暮らすコミュニティーではHOA料金は毎月$300程度です。
地域全体で一つひとつの世帯がHOA料金を支払っていますから、HOAの年間予算はそれなりに大きくなります。
この予算をもって、
地域の
- 定期的な清掃
- 芝刈り
- 木の剪定
- 公園のメンテナンス
- プール清掃
等の維持管理が全て行われていることになります。
或いは規模がそれほど大きくないコミュニティーではHOA料金は毎月ではなく年間で$300等、ごく少額に収まる場合もあります。
HOA料金に違いが出るのは
⇒ 物件の種類の違い
⇒ コニュニティーの規模
⇒ サービスの種類
等に要因があり、またHOAの運用方針や規定は全く違いますので、購入時にHOA規定は細かく調べることが推奨されます。
そこで前提として
「不動産投資物件としてはHOA料金がかかる物件は対象にするべきか?」
と言えば、前述のように良し悪しはそれぞれありますから、自分自身の投資方針に照らし合わせて判断する必要があります。
例えば
「キャッシュフローが少なくなったとしても、修繕費は極小化したい」
という場合は屋根修繕や外壁修繕をHOAが請け負ってくれる物件の購入が良いでしょうし、
「キャッシュフローは最大化したい。あらゆる修繕は自分の出費で良い」
という場合はHOA料金がかからない物件を選んだ方がよいことになります。
これらHOAについて注釈を含め、下記のお答えにいきます。
お答え)
投資家として物件を選ぶ際、最も重要視したい基準は
Cash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)
です。
すなわち
「自己資金に対して、どれくらいのリターンが見込めるのか(実現されているのか)」
が最重要視されるべき基準です。
なぜなら、投資たるものその本質は
「自己資本を経済の循環に投下して、殖やした後で自分の手元に戻す」
という、お金の増殖機能を突き詰めた行為だからです。
結局のところ自分がどれくらいのリターンを得たいのかが判断基準にならないといけませんし、その判断をCash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)の割合で定めるわけです。
このあたりは先だってディール物件を見抜く四次元性スナップショットとして
GRM(グロス・レント・マルチプライヤー)
Cap Rate(キャップ・レート)
NIAF(ネットインカム アフター ファイナンシング)
Cash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)
の四段階をご紹介しましたが、この中の一番最後、Cash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)をもって
「行こか戻ろか」
を決断する為の判断基準にするとよいと思います。
そこで
> HOAの金額の上限など設定なさっていますか?
HOA料金が発生する物件を検討する場合、HOA料金そのものの上限よりも
「HOAを支払った後で、Cash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)の数字がどうなるのか」
ここが一番のポイントです。
私(佐藤)自身は、Cash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)は
「最低でも10%以上」
と定めています。
これにハマれば積極的に動きますし、もっぱら投下資金をリファイナンスで大きく回収したい案件であればCash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)は100%(実際はそれ以上)を目指すこともあります。
⇒ いくらでオファーするべきか
⇒ HOA料金は許容できるのか
⇒ 物件管理料はいくらで交渉するべきか
これらすべて、その判断基準はCash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)を主軸に派生させるとよいと思います。
もしもHOA料金を支払った後でも
「自分のCash-on-Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュリターン)基準を満たしている」
ということであれば、その物件の取得をお進めになる方向でよいのではないでしょうか。
明日に続けます。
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