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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
Affordability(アフォーダビリティ)
について詳細をお伝えしています。
「米国民は物件購入に対する余裕はどれくらいあるのか」
を推し量る尺度として使われているのが
Affordability(アフォーダビリティ)
であり、最も引用されるAffordability(アフォーダビリティ)の数字は
NAR(National Association of Realtors:全米不動産協会)
が毎月発表している統計です。
NARが発表しているAffordability(アフォーダビリティ)の数字をもって全体像を捉えていきましょう。
本日も続けます。
近年のAffordability(アフォーダビリティ)の変化
まずはざっくりと近年のAffordability(アフォーダビリティ)の変化を捉えてみます。
下記は
2019年 〜 2021年
の過去3年間の変化です。
Affordability(アフォーダビリティ)の公式は昨日お伝えした
Median Family Income / Qualifying Income × 100
であり、世帯収入中間値をローン審査基準を満たす収入で割って算出します。
上記のグラフで言えば、例えば2019年であれば
Median Family Income = $80,808
Qualifying Income = $50,592
であり、公式を使うと
159.7($80,808 / $50,592 × 100)
となります。
中間値をローン審査基準を満たす数字で割るわけですから、分母の基準はあくまでも
「ローン審査基準を満たす収入」
であり、単純に考えると
「Affordability(アフォーダビリティ)が100以上あれば物件購入は可能」
と考えられるわけです。
反対にAffordability(アフォーダビリティ)が100以下ということになると収入がローン審査基準を満たしていないわけですから
「物件の購入はできない」
ということになります。
そこで過去3年間のAffordability(アフォーダビリティ)を見ていくと
2019年 159.7
2020年 169.9
2021年 150.3
と推移しており、ここはパンデミック前とその後の傾向を見る上では興味深いものです。
2019年のパンデミック前は159.7であったところ、2020年には169.9へのアップ。
このあたりは実際に物件も飛ぶように売れて、不動産業界もまた資産バブルの様相を呈したのは記憶に新しいところです。
けれどもその翌年の2021年になるとこの振り子は反対に触れていることが分かります。
上がり下がりが激しく、パンデミック直後の2020年には169.9まで上昇していたAffordability(アフォーダビリティ)がその翌年の2021年にはパンデミック以前の159.7をも下回る150.3まで下がっているのです。
この反応には、ほぼ間違いなくゼロ金利政策が連動していると思います。
「2020年はパンデミックの真っ只中だったのに、Affordability(アフォーダビリティ)が上昇したのはなぜか?」
この答えはAffordability(アフォーダビリティ)の公式を思い出すと明らかで、すなわち公式の分母である
Qualifying Income = ローン審査基準を満たす収入
が金利の低下により下がったからです。
そして実際に
「ゼロ金利の今が好機」
と見た人々が一斉に物件購入に動き、一種の不動産ブームを生み出したことになります。
けれでもその購買意欲が一巡した後、2021年からはAffordability(アフォーダビリティ)がガクンと下がっています。
2021年はまだゼロ金利が続いていた時期ですが、それでもなぜAffordability(アフォーダビリティ)が下がってきたのかと言えば、その要因は
⇛ 分子である収入の減少
⇛ 分母であるローン審査基準を満たす水準の上昇
の2つが考えられますが、この答えは恐らくその両方です。
パンデミック下において収入は下がり、かつ物件価格そのものは資産バブルの中で大きく上昇してきた結果としてローン審査基準は上昇し、
「Affordability(アフォーダビリティ)が大きく下がる」
という結果が現れたことになります。
そうすると、気になるのはこの2022年以降のAffordability(アフォーダビリティ)の傾向です。
もしも2022年が2021年の傾向を引き継いでAffordability(アフォーダビリティ)が下がり続けるのであれば、それは
「物件が購入しづらい」
「今はとても手が出せない」
という傾向が全米に広がりつつある証拠であり、このことは近い将来の物件需要に対して大きなインパクトを与えることになります。
そこでこの2022年がどのように推移していくかを占うには、例によって
Probability(プロバビリティ:蓋然性)
をもって過去の水準から先を見通す必要があります。
そして2022年のAffordability(アフォーダビリティ)のベクトルが上を向いているのか、或いは下を向いているのかを推し量るには前年の
2021年の月ごとのAffordability(アフォーダビリティ)の変化
を見るのが一番です。
ここから、将来の動向を占うべく2021年のAffordability(アフォーダビリティ)の数値を月別に見ていきましょう。
明日に続けます。
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