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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産投資でより良い物件管理を実現するべく、物件構造についてお伝えしています。
Structure(ストラクチャー:構造)
Function(ファンクション:機能)
Finish(フィニッシュ:仕上げ)
の中でStructure(ストラクチャー:構造)について、本日も続けます。
Structure(ストラクチャー:構造)
Roof(ルーフ:屋根)
Structure(構造)部分の最後としてRoof(ルーフ:屋根)について見ていきましょう。
Roof(屋根)は不動産物件を所有する上でかなり気をつけておきたいポイントの一つです。
当然のことながら、物件全体の中で最も
- 太陽
- 雨
- 風
といった物件に一定のダメージを与え得る外部要因に晒されるのがこのRoof(屋根)になります。
衣食住の中でも「住」の安らぎは
「直射日光から守られる」
「雨に打たれずにすむ」
「風が吹き込まない」
という条件の下でこそ生まれ、外壁と同時にその最も大きな恩恵をもたらしてくれるのがRoof(屋根)です。
雨風の強い日に家の窓から外を見つめる時、
「家はえらいなぁ」
と心の中でしみじみつぶやいてしまいますが、その恩恵の大部分がこのRoof(屋根)からもたらされることになります。
そこで屋根の構造について簡単にお伝えすると、先に組み上げられた屋根部分のFrame(枠)に沿ってPlywood(合板)が敷き詰められており、この打ち付けられたPlywood(合板)が別名Decking(デッキング)とも呼ばれる屋根の大元の部分になります。
そしてアメリカの住宅物件で屋根として使われるのは瓦ではなく、それよりもペラペラに薄いShingles(シングルス:上の写真)と呼ばれるアスファルト素材です。
最初にこのShingles(シングルス)を見たときには
「こんなペラペラで屋根の役割を果たすのかな?」
と疑ったほどですが、アスファルト素材なだけに水を浸透させることはなく
- 軽量
- 耐熱
- 耐水
という特徴と性質を備えた機能を持っているのが Shingles(シングルス) です。
ただし、砂漠気候の地域ではこのアスファルト素材のShingles(シングルス)が熱に耐えきれずに曲がってくることがあります。
そのため米国の中でも特に乾燥して真夏の気温が高い地域の物件ではこのShingles(シングルス)を見ることは稀ですが、中西部でキャッシュフロー型の物件に投資する場合、その対象となる物件の多くはこのShingles(シングルス)を使っていると思います。
そして屋根のメンテナンスの意味で知っておきたいのは
「雨漏りが発生し易い箇所」
です。
Shingles(シングルス)を使う物件の場合、その雨漏りの発生箇所は高い可能性で
Pipe vent boot(パイプ・ベント・ブート:排気口。屋根に飛び出た筒状のもので、屋根から下の下水管までつながっており、空気を出入りさせることで下水管を詰まらせない仕組みになっている)
Chimney(チムニー:煙突)
の根本から発生します。
これらPipe vent boot(排気口)やChimney(煙突)はFixtures(フィクスチャーズ:物件に恒久的に接続されている付属品の総称)と呼ばれ、Fixtures(フィクスチャーズ)そのものはあくまでも物件に対する付属的な部位ですから、その接続部分に隙間があります(上の写真)。
その為にRoof(屋根)の場合、これらFixtures(フィクスチャーズ)との間には
Flashing(フラッシング:上の写真)
と呼ばれる金物上の歪曲した素材が被さるように設置されており、雨の侵入を防ぐわけです。
けれどもこのRoof(屋根)とFixtures(フィクスチャーズ)をつなぐFlashing(フラッシング)は経年劣化と共に隙間が出来てくる可能性があり、そこから雨水が入り込んでくる場合があります。
そこで物件の定期点検でこのFlashing(フラッシング)が外れていたり経年劣化で隙間が出来ていることがありますが、この場合は直ちに修繕を依頼する必要があります。
そのまま放置しておくと雨が降る度に水が浸水して、高い確率でFrame(枠)そのものにダメージを与えると同時に、屋内の天井に染み込んでくる場合はその箇所も
- 壁の張替え
- ペイント
が必要になるためです。
その意味ではそれなりに築年が経過している物件を購入する時に注意したいのは
「Chimney(チムニー)とRoof(屋根)をつなぐFlashing(フラッシング)とその下」
です。
壁の中は見えないものの、実際にはFlashing(フラッシング)部分から壁の中に長年に渡り水が流れ込み続けている場合もあります。
その結果は推して知るべしで、文字通りその部分の壁を壊してFrame(枠)を交換せねばならないほどダメージを受けている場合があります。
そこで物件契約期間の
Inspection Contingency(インスペクション・コンティンジェンシー)
の間に専門業者による物件調査の結果で外側のChimney(チムニー)根本のFlashing(フラッシング)がダメージを受けている場合、壁の中まで雨漏りが届いていないかを調べるとよいと思います。
さらなる調査で
「壁内に水漏れによるダメージあり」
と認められる場合、その修繕費はかなりの金額になりますから大抵の売主は自分でも自覚していない物件瑕疵に驚くと同時に、修繕費用の大きさに値引きをためらうものです。
けれども買主としては修繕費の大部分を背負うわけにはいきませんから、折り合いがつかない場合は物件購入そのものを諦めて契約を下りるのが得策ということになります。
ちなみに屋根そのものの平均寿命は30年とされていますが、
「単体のShingles(シングルス)が度々剥がれる」
という状態であれば寿命に近いはずですので、頻繁に修繕するよりは全面張り替えにした方がよい場合も多くありますので、この場合は屋根の張替えコストを見積もりを取った上で判断するとよいと思います。
明日に続けます。
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