FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
Rate Lock(レートロック)の特徴についてお伝えしています。
今現在米国のモーゲージ金利がどんどん上昇していますが、モーゲージ金利はあらゆる変数に煽られて日々変化していきます。
根本的にはFRB(連邦準備制度理事会)による政策金利の上昇に真因があり、政策金利の影響でモーゲージ金利のみならず世界経済が影響を受け始めていることは周知のとおりです。
そしてアメリカ不動産業界に対しては明確に、間接的ながらほぼ直接的なレベルで影響を受けるのがモーゲージ金利です。
そのモーゲージ金利は
でもお伝えしたように米国国債10年をベンチマークとしつつ、同時にMortgage-backed security (MBS:不動産担保証券)に対する需要の動き(ひいてはその価格)により大きく影響され得ることになります。
そのMBSとモーゲージ金利の関係は
MBSの価格が高くなる ⇒ モーゲージ金利が下がる
MBSの価格が安くなる ⇒ モーゲージ金利が上がる
と、まるで正反対の動きです。
ということはモーゲージ金利が上昇基調にある現在は、裏を返せばその起因の一つであるMBSは先の時点で下がっていますから
このようにMBSの価格はそれ以前から下がり始めているわけです。
アメリカの中央銀行がテーパリングを開始したのは2021年11月でしたから、その時期から見事にMBS価格が下がり始めていたとが分かります。
かくしてMBSの動きにも大いに影響される米国のモーゲージ金利ですが、このことは言い換えると
「MBSの動きの癖を見抜くと、モーゲージ金利の動きもある程度見通せるようになる」
ということです。
モーゲージ金利の動きがある程度読めるということは、本シリーズでお伝えしているRate Lock(レートロック)にも大いに関係してきます。
モーゲージ金利の動きが分かるのなら、自主的にRate Lock(レートロック)を実行するタイミングが測れるからです。
そこで今日は、Mortgage-backed security (MBS:不動産担保証券)の価格に影響を与える要素を捉えていきましょう。
モーゲージ金利が最も大きく動く日は
結論から言えば、米国のモーゲージ金利が「最も大きく変動する傾向」があるのは一週間の中で
水曜日
金曜日
この2日間です。
その一方で最も動きの少ない日は
月曜日
になります。
前知識として、昨日もお伝えしたように米国のモーゲージ金利は
Basis Point(ベイシスポイント)
という単位で変化していきます。
1Basis Point = 0.01%
であり、例えばモーゲージ金利が4%だったところ
「金利が25Basis Point上昇した」
ということであれば、
25Basis Point = 0.25%
ですから、結果として
「金利が4.25%になった」
ということです。
そこでMortgage-backed security (MBS:不動産担保証券)の価格そのものは刻一刻と変化していきますが、ここに一日の平均を捉えて週毎に並べたある期間の
「モーゲージ金利の変化」
を捉えたBasis Point(ベイシスポイント)の平均統計があります。
月曜日 … 平均17.3 Basis Point(ベイシスポイント)の変化
火曜日 … 平均20.3 Basis Point(ベイシスポイント)の変化
水曜日 … 平均23.8 Basis Point(ベイシスポイント)の変化
木曜日 … 平均20.1 Basis Point(ベイシスポイント)の変化
金曜日 … 平均23.6 Basis Point(ベイシスポイント)の変化
この通り、週5日間の中でもBasis Point(ベイシスポイント)の変化が大きく違うことが分かります。
この統計を見ても分かるとおり、1週間の中で最も金利のBasis Point(ベイシスポイント)の動きが少ないのは
「月曜日」
であり、反対に最も大きく変化するのが
「水曜日」
「金曜日」
なのです。
金利が変化し易い理由
そこでなぜ統計的に見てこれら
水曜日
金曜日
は金利の大きく動く傾向があるのでしょうか。
上記の統計では水曜日と金曜日はそれぞれ
「0.24%」
に近いレベルで変動しており、ほぼ1/4パーセントも金利が動くという意味では決して無視できないレベルの変化です。
この点を深堀すると、水曜日と金曜日に金利が大きく変動しやすいのには理由があります。
本質を言えば、数字が動くということはその直前に
「何らかの意思決定がなされた」
ということです。
株式市場など分かりやすい例ですが、何かしら株価に影響するニュースが発表されると瞬く間に株価は大きく前後します。
正に株価は心理経済学の最たる例であり、1日として同じ株価に留まることはありません。
これと同様に、Mortgage-backed security (MBS:不動産担保証券)も意思決定を受けて価格が変化し、結果としてその余波がモーゲージ金利に届くことになるのです。
そしてMBS、引いてはモーゲージ金利に影響を与え得る典型的な意思決定機関の例は
FOMC(Federal Open Market Committee:連邦公開市場委員会)
Bureau of Labor Statistics (アメリカ合衆国労働省労働統計局)
です。
FOMC(連邦公開市場委員会)は正に政策金利を定める会合ですが、通常はFOMCの会合は6週間毎に
「火曜日に開始して翌日の水曜日まで2日間続く」
のが慣例になっています。
そうすると次の政策金利がバシッときまるのは
「水曜日」
なのです。
Bureau of Labor Statistics (アメリカ合衆国労働省労働統計局)の場合、
Non-farm Payroll Report(NFP:非農業従事者給与レポート)
を毎月
「第一金曜日」
に発表しています。
Non-farm Payroll Report(非農業従事者給与レポート)
は米国ではかなり重要視される経済指標の一つであり、
- 農業雇用者
- 政府機関雇用者
- 個人世帯雇用者
- 非営利団体雇用者
等を抜いた労働者の給与をまとめたレポートです。
このNon-farm Payroll Report(非農業従事者給与レポート)は
Foreign Exchange Market (外国為替市場)
に最も大きな影響を与える指標の一つであり、これに伴ってMortgage-backed security (MBS:不動産担保証券)もその変化に影響を受けることになります。
モーゲージ金利が金曜日に大きく動きやすい理由の一つは、このようなメジャーな数字が動くことも無関係ではないわけです。
。。。
かくしてモーゲージ金利が最も動くのは一週間の中で
水曜日
金曜日
であり、反対に最も静かなのが
月曜日
という傾向がありますから、Rate Lock(レートロック)を自主的に仕掛ける場合は
「水曜日(或いは金曜日)の変化を見て決める」
とするのも一つの考え方になろうかと思います。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。