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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
商業物件用のローンについてお伝えしています。
昨日まで
Conventional Commercial Mortgage Loan(コンベンショナル商業モーゲージローン)
Commercial Bridge Loan(商業ブリッジローン)
Commercial Hard Money(コマーシャル・ハードマネー)
の3種類の商業物件用ローンを網羅してきました。
これらはいずれも金融機関に働きかけて資金を調達する方法になります。
いずれにせよアメリカで初めて商業物件用ローンに取り組む場合はそのスタートは
「商業モーゲージブローカーに問い合わせる」
ことから始めた方がよいと思います。
そこでここからは直接的に金融機関に融資を申し込むパターンとは別に、
「変則的だけれども現実的」
な方法について触れておきたいと思います。
それは直接金融機関を尋ねるのではなく、米国の連邦政府機関を介して融資を受ける方法です。
その方法とは
Small Business Administration (スモールビジネス・アドミニストレーション:中小企業庁)
と呼ばれる政府機関が提供する
SBA Loan(SBAローン)
を使うことです。
不動産物件に特化したSBAローンの種類に触れる前に、SBAの存在そのものについて簡単に把握しておきましょう。
Small Business Administration (スモールビジネス・アドミニストレーション)とは
Small Business Administration (スモールビジネス・アドミニストレーション:中小企業庁)
は1953年に設立された
「米国のスモールビジネス支援を目的とする連邦政府機関」
です。
第二次世界大戦後のアメリカの経済を盛り上げるべく
「米国で起業家を育てる」
「米国内のビジネスがたけのこのように育つ土壌、受け皿をつくる」
という趣旨でスタートした機関であり、今日に至るまで米国経済で重要な役割を果たしています。
SBAの存在を知らない人でも近年、政府主導による「パンデミック下の緊急支援政策」の下に実施された
「SBAによるPaycheck Protection Program(給与保護プログラム)」
でその機関名を聞いたことがあるのではないでしょうか。
米国でもパンデミック下に数多くの企業が廃業の危機に瀕し、一定条件を満たせば
「従業員の給与に充てる資金を借り入れることが出来る」
「後に指定の書類を提出すれば、その融資額は返済不要」
このような大バーゲンとも言えるバラマキが米国でも実施されましたが、この施策により救われた中小企業は数多くありました。
この時の資金は全て政府によりバックアップされており、多くの企業がパンデミックを切り抜けるのにSBAの同給与保護プログラムを活用した経緯があります。
SBAの本来の役割は中小企業の育成ですが、このように臨時体制の下では既存の中小企業を救済する窓口としても使われるわけです。
そこでSBAの位置づけと役割をざっくりと網羅すると、
- 中小企業を育成することで経済成長を促進する政府機関
- 各州に最低1つはSBA機関が存在している
- 各州のSBAトップは上院により認められた人物が担う
- 資金提供はSBAの役割の大部分を占める
- SBAローンは政府保証ローン
となっており、現在の米国の経済成長に欠かせない存在です。
アメリカ不動産業界におけるSBAの役割
そこでSBAを本シリーズの話に持ってくる理由はもちろん、
「SBAローンプログラムでは不動産資産に対する出資も行っている」
からです。
このことは想像に容易いと思いますが、
「スモールビジネスの育成がSBAの役割」
ですから、その条件を満たすことでSBAの使命に沿いながら不動産資産の購入を進めていけることになります。
余談を含みますが、米国の税制の大部分は正しく読み取ると
「節税に関する知識」
です。
誤解を恐れずにいえば、
人は誰しも
「経済的に特をする方向」
に向けて行動を起こします。
米国政府はこの大衆心理を実によく掴んでいるわけで、
「◯◯の行動を起こすと節税が可能になり、自分の手元により多くお金が残るらしい」
そんな経済的に得をする税制が大きなモチベーションとなり、アメリカ市民(法人)を動かすことなるわけです。
SBAもそんな政府政策を推進する機関の一つであり、
「米国政府の方針に従ってビジネスを元気よく立ち上げよう」
「商業物件を購入してリノベーションし、住環境の充実に貢献しよう」
と政府方針に合致する行動を起こすことで、より的確により安全に自身の不動産事業を伸ばしていける可能性があることになります。
「政府機関」というと何となくネガティブな印象を抱きがちですが、現実には米国政府の方向性とその力に上手に乗れば大きく飛躍していける可能性が出てくるのです。
ちなみにSBAによるローンで把握しておきたいのは
「SBAが直接資金を提供するわけではない」
点です。
この点はFHAローン等の政府保証融資枠に似ていますが、その窓口はあくまでも政府に認定される金融機関であり、その金融機関が窓口となって
- 融資審査
- 資金提供
- 返済期間の手続き
等が行われることになります。
それらの金融機関にしてみれば政府政策に協力することで
「強い政府保証の下に融資事業が進められる」
となるわけですから、金融機関としてもこのSBAローンプログラムには積極的に関与していることになります。
そこでSBAローンには数多くの種類がありますが、ここでは米国内の不動産投資に関連するSBAローンの種類として
SBA 504 Loan
SBA 7(a) loan
の2種類を見ていきましょう。
明日に続けます。
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