昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
「将来性抜群の市場」
で
「巨人の力に利を得る(安定を図る)」
という趣旨でお伝えしています。
不動産需要の基本に還ると、そのポイントはあくまでも
- 人口
- 人口動態
- 賃金・雇用機会
の3つです。
そして不動産投資成功の前提はあくまでも
「恒久的に継続し得る不動産需要を押さえること」
であり、その不動産需要の三大要素が上記3点ということになります。
「将来性抜群の市場」
とはまさにこれら3つを兼ね備えた市場であり、これらの要素がガッチリ重なり合う市場は早々に崩れることはありません。
そして一つの地域市場で人口が増え続ける時、そこには必ず理由があります。
それは
- 生活費が安い
- 生活が便利
- 税金が安い
- 雇用機会が十分にある
- ファミリーフレンドリーである
等の様々な理由であり、何よりも直接的な要因になり得るのは「経済的優位性」です。
⇛ 給料の良い仕事がある
⇛ 家賃・モーゲージも十分に支払える
⇛ 将来に向けてしっかり貯蓄もしていける
そんな自分のお財布に直結する地域市場には善のスパイラルが起こり、
「いかなる経済環境にあろうとも成長が続く」
という傾向が出てきやすくなります。
「不動産価値分布地図」
なるもので見ると、それら将来性が抜群の地域市場を頂上としてその好影響は広く周辺のサブマーケットに影響してくるものです。
そこで「コバンザメ式」とは、この手の安定度が極大化された市場に位置する高額な物件が立ち並ぶエリアのど真ん中に物件を購入するというよりも、
「倒れようのない成長市場の周辺の地域にぴったりと張り付く」
という安全度を極限まで高めた投資へのアプローチです。
そこで昨日は
こちらの分布図から、物件価値が高いエリアを山に例えてお伝えしました。
ここは南カリフォルニアのとある地域市場ですが、カリフォルニア州全体としては人口は減少し始めているはずなのにこの地域では相変わらず人口は増え続けています。
それはまさにこの地域市場で長年に渡り計画的に
- 人口
- 人口動態
- 賃金・雇用機会
の3つをそれぞれ伸ばす努力が継続されてきたからであり、
⇛ コロナ禍である
⇛ 物価上昇中である
⇛ 急激なインフレの最中である
といったことはほぼ関係なく、まるで異次元の世界であるかのように一帯の人口増加は続き、結果として物件価値は上昇し続けているのです。
そして近年、この地域市場にとどめを刺すかの如く将来の発展を固く約束する契約が行われました。
不動産需要三大要素の一つである
賃金・雇用機会
を更に手堅くする、電子商取引の巨人「アマゾン」との契約が交わされたのです。
巨人がオフィスを占める
この地域市場はオレンジ郡(Orange County)のアーバイン市(Irvine)を中心に、周辺は全米の中でも抜群に治安の良い環境が広がります。
南カリフォルニアの中では生活の動脈とも言える
フリーウェイ5
フリーウェイ405
の2つの主要道路に挟まれ、この2つが交差する場所に位置する
アーバインスペクトラムセンター(Irvine Spectrum Center)
と呼ばれるエンターテインメント施設は90年代から計画的に建設・増築されています。
一昔前はオレンジ畑だったこの一帯が今では
アパート
コンドミニアム
ホテル
といった住環境はもちろんのこと、
オフィスビル
も計画的に増築されており、興味深いことにあたかもコロナ禍の影響は皆無であるかの如くその建設計画は着々と継続されているのです。
この一帯はもともと計画的に土地開発が進められてきた未来都市であり、60年代から進められてきた都市計画は今まさに半世紀以上の時を経てその成果に花開き始めています。
この土地に目をつけたのがアマゾンであり、実際にはアマゾン以前にこの地域はIT系企業を中心に
「第二のシリコンバレー」
と呼ばれるにふさわしい面々が揃っています。
本年に入り世界を騒がせた話題の一つにマイクロソフト社が7.8兆円という巨額を投じて買収したゲーム大手アクティビジョン・ブリザード(Activision Blizzard)がありますが、このブリザード本社もここアーバインに位置します。
また
「これからは仮想世界に需要が生まれる」
と読んだフェイスブック(現在のメタ)が買収した「バーチャルリアリティー(VR)ゴーグル」を開発したオキュラス(Oculus)の本社が位置するのもこのアーバインです。
そんなIT大手がこぞって入植する未来都市に今度はアマゾンが
「116,000 スクエアーフィートのオフィススペースを借り上げる」
と発表し、本年内に入居する計画になっています。
そのオフィスは
Irvine Company’s Spectrum Terrace
に位置し、今後数年で一気に雇用を増やしていく予定です。
この手の巨人が街に入ることは周辺企業へも影響が及び、街全体の雇用機会そのものが更に充実してくることになります。
⇛ 人口は増え続け
⇛ 大企業がもたらす雇用機会が増え続ける
このようなスパイラルにより、カリフォルニア全体の人口減少傾向とは異次元のレベルで発展が継続していくことになるわけです。
かくして不動産投資において安心・安定度を高める上ではこのような
「将来性抜群の市場」
かつ
「巨人の力に利を得る(安定を図る)」
の条件が揃う市場はその裾野を狙うのに最適です。
物件そのものを語ればこのような市場のど真ん中の物件を購入することは現実的ではないものの、「コバンザメ」式にポジションを確保することで長きに渡り安定した投資が実現出来るわけです。
明日に続けます。
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