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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産市場の今を
YoY(Year-over-year:前年比)
MoM(Month-over-month:前月比)
Inventory(在庫)
の3つの視点からお伝えしています。
アメリカ不動産市場をして
「船(不動産価格)はどちらを向いているのか?」
というベクトルを推し量る時、最も適切なのは
「YoY(Year-over-year:前年比)で長期トレンドを捉えること」
です。
統計が開始された時期からのグラフの推移を見ると、歴史的に見て米国内では
「不動産高ドル安」
の傾向が続いていることは一目瞭然ですが、経済サイクルにおいては
「今はどの方向を向いているのか」
「この向きはどれくらい続きそうか」
を見る場合は前年比で見ると分かりやすく、
「全米平均は前月比で11%と今だ上昇傾向」
「けれどもその上昇率は下がりつつある」
という局面にあることが分かります。
そして昨年比でのトレンドの中でもとりわけ注目しておきたいのは
テキサス州オースティン
を代表とする、昨年比の不動産価格が大きく下落している地域です。
厳密には同地域でも価格上昇は未だに続いており、けれども伸び率そのものは昨年比で見ると大きく下がっていることになります。
ちなみに同地域は2006年以降に下がり始めた不動産価格の傾向を見ると
このように、前回の不動産価格大暴落の時期にすらほとんど下げていないことが分かります。
ここ数年では異常に価格が急上昇したことが分かりますが、
⇛ このまま高止まりで正常な上昇率に落ち着くのか
⇛ 価格が大きく下がり始めるのか
については来年までにはかなり明確に分かるのではないでしょうか。
MoM(Month-over-month:前月比)
そこでここまでは
YoY(Year-over-year:前年比)
をもって価格の傾向を捉えてきました。
かくして長期トレンドを推し量る際は前年比で捉えるのが最適ですが、とりわけ今のような大きな変化が予想される局面では
「MoM(Month-over-month:前月比)で兆候を捉える」
ことが出来ます。
事実、たった今の時点では
「アメリカ不動産市場トップ250の地域では前年比価格は上昇が続いている」
ことは事実ですが、
「けれども前月比で見ると価格が下がっている」
という地域も存在しているのです。
実際に前月比では価格が下がっているトップ市場を並べて見てみましょう。
前月比の価格変化
カリフォルニア州サンノゼ市 -2.70%
テキサス州オースティン市 -1.62%
ネバタ州リノ市 -1.26%
カリフォルニア州サンディエゴ市 -1.23%
カリフォルニア州サンタクルーズ市 -1.06%
カリフォルニア州サンフランシスコ市 -0.93%
コロラド州ボルダー市 -0.91%
ワシントン州シアトル市 -0.90%
ユタ州プロボ市 -0.89%
ユタ州ソルトレイク市 -0.83%
ユタ州オグデン市 -0.81%
オレゴン州ポートランド市 -0.78%
コロラド州デンバー市 -0.65%
アイダホ州ボイシ市 -0.61%
ニュージャージー州アトランティック市 -0.57%
カリフォルニア州ベンチュラ市 -0.50%
カリフォルニア州バレロ市 -0.50%
アリゾナ州フェニックス市 -0.42%
ワシントン州スポケーン市 -0.35%
カリフォルニアストックトン市 -0.34%
ロサンゼルス、ロングビーチ、アナハイム地域 -0.33%
オレゴン州メドフォード市 -0.32%
フィラデルフィア州ピッツバーグ市 -0.30%
コロラド州コロラドスプリングス市 -0.27%
カリフォルニア州ビジリア市 -0.16%
カリフォルニア州サンタローザ市 -0.13%
ネブラスカ州リンカーン市 -0.12%
コロラド州グリーレイ市 -0.12%
カリフォルニア州サクラメント市 -0.09%
カリフォルニア州リバーサイド市 -0.08%
マサチューセッツ州ウースター 市 -0.06%
。。。
この点は昨日までにもお伝えしましたが、アメリカ不動産市場全体を
キャピタルゲイン市場
キャッシュフロー市場
ハイブリッド市場
に分けてみる時、キャピタルゲイン市場では
「価格の乱高下が起こりやすい」
「価格が上がる時期は平均以上に大きく上がる」
「価格が下がる時期は平均以上に大きく下がる」
という特徴があり、事実、上記の前月比を見ても価格を下げている地域には海岸に近いキャピタルゲイン市場の都市が多く含まれていることに気づきます。
すなわち今の局面では少なくともこれらの地域市場では
「トップ250の市場では前年比でも価格上昇は続いている」
「けれどもその上昇率は弱まっている」
「前月比で見ると価格が下がっている地域もある」
結果として
「夏場のピークタイムにすら価格が下がるということは、これらの都市はパンデミック以降の価格上昇は頭打ちである可能性が高い」
ということが言えるわけです。
反対にフロリダ州マイアミ市では
2022年6月〜7月
の前月比でも2.35%の伸びが確認されており、アメリカ不動産市場全体としては明らかに
⇛ 価格が伸び続ける市場
⇛ 価格が下がり始めた市場
の双方が存在していることになります。
ちなみに、前月比で見る場合に注意しておきたいのは
「前月比の変化は長期トレンドを示すわけではない」
ということです。
特に
テキサス州オースティン
の場合は
昨年比で上昇率は下がっている
前月比では価格が下がっている
これが
「このまま価格が暴落してくる」
になるかと言えば、そうとは限りません。
その理由は、オースティン市場の人口増と雇用環境の充実度は全米でも群を抜いているからです。
パンデミック以降に過度に価格が上昇した為にここから多少尻もちをつくことはあるかもしれませんが、同市場の底力により結果としては適切な価格上昇に落ち着く可能性の方が高いのではないでしょうか。
今のアメリカ不動産市場の捉え方について、明日に続けます。
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