こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
最近は
「今の時期に自宅購入は控えた方がよいでしょうか?」
そんな質問を頂戴する機会が増えてきました。
想像に容易いと思いますが、自宅購入の可否に関する問い合わせが増えてきた理由は
「モーゲージ金利の上昇」
です。
9月にはついにモーゲージ金利が6%台に突入しましたが、この流れを受けて多くの人々が物件購入に二の足を踏む様子が深まりつつあります。
モーゲージ金利が上昇するということは必然、毎月の返済額が増えてしまうことになるわけですから
「毎月の支払いが増えるな」
「ここからは物件価値も下がり気味かも」
そんな風に考える人々が買い控える動きが見えて始めているわけです。
結論、
「今の時期に自宅を購入するべきか否か」
と問われれば、それは
経済状況
購入目的
出口戦略
次第になろうかと思います。
数字の上では確かに不利な状況に見えるかもしれませんが、実際には自分の状況に照らし合わせると
「どう考えても今の時期に購入した方が良い」
という場面はいくらでもあります。
少し前に
「コロナ下の収入がどんどん増えてきた」
「このまま現金で置いておくのはもったいない」
ということで相談に来られた方がいました。
コロナ下でも景気よく収入が増え続ける為、その資金で物件を購入するべきか迷っておられたのです。
その方は賃貸物件に暮らしており、数字を聞くと間違いなく物件を購入してよいレベル。
反対に収入の面で
⇒ 先の返済がやや怪しい
⇒ けれどもモーゲージ審査はギリ大丈夫かも
そんな方もいらっしゃいますが、先方が収入を教えてくださる場合は先にリスクがありそうなら
「今はあまり無理しない方がよいかもしれませんね」
と傷つけない言葉を選びつつ、購入をお薦めしないように心がけています。
無理に飛び込んでもその収入が途絶えるとたちまち苦しくなるでしょうし、ある意味自宅購入もまた事業と同じであり、リスクと天秤にかけてよく検討した方がよいのです。
ちなみに余談ですが、
「今の時期に自宅購入は進めても大丈夫でしょうか?」
この手の質問を専門家にぶつけたくなる気持ちは当然だと思いますが、質問する相手はよく選んだ方がよいと思います。
特にリアルターにこの質問をぶつけると
「いや、購入しない方がいいですよ」
そう答えるリアルターはほとんどいないはずです。
どのリアルターだって一軒でも多く売買仲介をこなしていかないことには先の生活に困ることになりますから、何とか購入する方向にもっていきたいのは当然の心理と言えます。
そこで市場を詳しく知るリアルターに購入可否を質問する場合でも
「そのリアルターは生活に余裕がある人か」
はよく見極めるようにしましょう。
弊社の場合はおかげさまで
「どの経済サイクルでも潰れる可能性が極めて低い」
経営体質に落とし込んでいる為、物件仲介が成立しようがしまいが全く問題ありません。
たった今も南カリフォルニアで複数の方々を物件にご案内している最中ですが、購入決断に対する佐藤からの押しは完全にゼロ。
購入するしないはあくまでもご本人が決めることなのです。
プラス要素はあるのか?

そこで話を戻して
「今の時期に自宅購入は可か?」
ということになると、その判断基準の一つとして
「物件購入の何がプラスになるのか?」
この点をよく検討する必要があると思います。
人が物事を判断する時には大まかに
感性で判断する
論理で判断する
の2つがありますが、感性面としては
「今のルームメイトとはもう一緒に暮らせない」
「子供のことを考えると、どう考えても手狭だ」
「今の環境をどうしても変えたい」
そんな動機があるかもしれません。
そこで感性で判断して
「モーゲージ金利が上昇しているのは百も承知」
「けれども今の時期にどうしても購入したい」
そんな風に考える場合、その判断基準の精度を高めるべく
「数字で論理的に判断する」
という要素を取り入れることをお薦めします。
感性面で考えれば購入したい気持ちはやまやまでも、実際に数字を見つめることで
「この数字ならいける」
「うーん、やっぱりやめておこうかな」
という論理的な判断が一つの助けになります。
感性に絡む要素は除いて純粋に論理的に判断する要素の一つが
「数字は味方をしてくれるのか?」
という、数字で論理的に判断する要素です。
自分に味方してくれる数字とは物件価格もさることながら、特に注目したいのは
「オーナーにとって経費となる数字」
で、実際にホームオーナーになることでその物件が数字的にプラスになり得るかを検証できることになります。
それらを踏まえた上で
「あれ、これなら今の金利でも全然問題ないじゃないか」
と数字で論理的に納得できるのであれば、殊更物件購入を前向きに検討出来るものではないでしょうか。
自宅購入判断の方法について、明日に続けます。
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