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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
自宅購入・所有で派生する8つの控除項目
1.モーゲージの利息(Mortgage Interest)
2.ホームエクイティローン(Home Equity Loan Interest)の利息
3.ディスカウントポイント(Discount Points)
4.固定資産税(Property Taxes)
5.改築費用(Home Improvements)
6.ホームオフィス関連の支出(Home Office Expenses)
7.モーゲージ保険(Mortgage Insurance)
8.キャピタルゲイン(Capital Gains)
について見ています。
ここまで自宅を購入・所有する際に可能性のある控除項目を見てきましたが、考察する際の最初のポイントは本シリーズの初めにお伝えしたとおり確定申告(タックスリターン)で
標準控除(Standard Deduction)
項目別控除(Itemized Deduction)
のどちらを選ぶかです。
昨日までにお伝えしてきた控除項目をいざ計上する場合、選ぶのは確実に後者の
項目別控除(Itemized Deduction)
である必要があります。
そこで順序としては
1.本シリーズでお伝えしている控除項目で該当する項目の数字を出す
2.それ以外の控除項目になり得る数字を全て出す
3.「1」と「2」の数字を合計する
4.標準控除(Standard Deduction)の数字と比較する
の流れで項目別控除(Itemized Deduction)を選ぶべきかを検証するとよいと思います。
ちなみによく聞く
「富裕層の多くが税金を支払っていない」
とはどんな仕掛けになっているのかといえば、すべからく富裕層は
項目別控除(Itemized Deduction)
を選び、本項を始めとする米国の税法で許された控除項目を計上した結果
所得 < 控除額合計
となり支払う税金がゼロになっているわけです。
特に賃貸物件場合は自宅物件以上に控除となる項目とその数字のインパクトが大きい為、
「ビジネスを推進させる仕掛け」
として米国のみならず各国で
- 法人
- 個人
の双方に対して税制優遇が施されていることになります。
そこで数字の上では賃貸物件には適わないものの、自宅物件の場合もここまでに見てきたとおり結構な範囲で控除項目となることが分かります。
今日はその8つ目となるモーゲージ保険(Mortgage Insurance)についてみていきましょう。
モーゲージ保険(Mortgage Insurance)
最初に
「モーゲージ保険(Mortgage Insurance)とは?」
を簡単に説明しておきたいと思いますが、モーゲージ保険(Mortgage Insurance)は
「モーゲージを保有することで自分を守ってくれる保険」
だろうと思いきや、実は借り手(債務者)を守ってくれる保険ではありません。
その正反対で、モーゲージ保険(Mortgage Insurance)は
「貸し手(債権者)の為の保険」
です。
融資関連の用語で
LTV(物件価値に対する融資率)
という言葉があります。
例えば$250,000の物件に対し$200,000の融資を受ける場合、LTVは
LTV = 80%($200,000 / $250,000)
です。
このLTVが高ければ高いほど融資を受ける借り手(債務者)にとっては
「多額のお金を返済していかなければならない」
というリスクが高まることになり、リスクを低くする意味合いで
「頭金を多くしなさい」
とアドバイスされたりするのです。
このような
「借り手(債務者)の融資額が高ければ高いほどリスクも高まる」
という論は分かりますが、よく考えてみると借り手(債務者)のみならず貸し手(債権者)にとってもLTVが高ければ高いほど
「多額のお金を返済してもらわねばならない」
というリスクが高くなることになります。
借金の金額が高すぎて借り手(債務者)が返済出来なくなると物件は差し押さえられることになりますが、けれども貸し手(債権者)にしてみれば物件を差し押さえればよいとはいえ、現実には事はそう簡単に運ばないのです。
首尾よく売却して短期間に元金残高を回収できればよいのですが、
- 売却完了までに時間がかかる
- 売却しても元金残高の全ては回収できない可能性がある
等を考えると、物件を差し押さえても大きく損をしてしまうことにもなりかねません。
結果として物件価値に対する貸付金の割合が高ければ高いほど回収が困難になる可能性は高まるわけで、一定のライン以上は貸し手(債権者)にとっても危ない綱渡りが続くことになります。
そこで、大きなリスクをとって融資を実行してくれる貸し手(債権者)に対する保険として
モーゲージ保険(Mortgage Insurance)
が存在するのです。
また反対に借り手(債務者)にしてみると
「少ない頭金で物件を購入できる」
ことは事実ですが、それは同時に多額の債務を抱えるリスクと表裏一体です。
しかも借入額が大きいということは
Amortization Schedule(割賦返済予定)
に示される毎月の返済額も大きいということになります。
しかもここにモーゲージ保険(Mortgage Insurance)がかかってくるとなると毎月の返済額は結構重たくなるのです。
そこで
「モーゲージ保険(Mortgage Insurance)は控除項目となる」
のは事実ですが、数字で見ると一体とれくらいの控除額が見込めるのでしょうか。
何より、モーゲージ保険(Mortgage Insurance)を支払ってまで頭金を低くするべきでしょうか。
この点は頭金の考察も相まって大切な部分になりますので、もう少し深堀してみましょう。
明日に続けます。
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