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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産金融に関する質問の中でリファイナンスについてお伝えしています。
2020年からのコロナ禍では
⇒ 金利が大きく下がる
⇒ 物件価値が大きく上がる
という、歴史的にも滅多に見ないリファイナンスの好機が訪れました。
「低金利でリファイナンスすることにより毎月の返済額を下げることが出来る」
「低金利で物件価値ギリギリまで融資を引くことで多額のキャッシュアウトが出来る」
このどちらでも実現可能だった為にリファイナンスに人々が殺到し、実にコロナ禍において
25歳 ~ 40歳
の債務者の5人に2人(42%)が
「低金利を利用してリファイナンスを実行した」
との結果で不動産金融市場は相当な活況を呈していたことになります。
そしてよく目にした
「資産バブル下で富裕層が更に富を増やした」
という記事の裏側には単純に
「富裕層の所有する資産価値が上がった」
というのみならず、それ以上に資産を増やせた理由は
1.増えた資産を使ってキャッシュアウトする
2.キャッシュアウトした現金でレバレッジをかけて更に資産を安く購入する
という流れもあったからです。
このことは
「2008年以降の不動産大暴落下において、富裕層は更に富を増やした」
といわれた理由と同じで、不動産投資はその認識こそ
「流動性が低い」
「売りたい時に予定通りに売れにくい」
とされ、本来の性質としては間違いありません。
ところがこの本来はゆっくりのんびりと資産形成を進めるのに向いているはずの不動産投資が、時に
「資産を大きく肥大化させる起爆装置」
に大変化してしまうのです。
ことアメリカ不動産に関しては単純に
「米ドルをしてインフレ対策用の資産」
「キャッシュフロー用の資産」
のみならず、
「資産を肥大化させ得る起爆資産」
という見方があってもよいのかもしれません。
そしてその起爆装置ボタンの一つが
「リファイナンス」
なのです。
リファイナンスのスピードを上げる
そこで昨日は簡単にリファイナンスの復習と同時に、リファイナンス完了までにかかる見込み期間についてお伝えしました。
ここからよりリアルなケースをもって深く見ていきたいと思いますが、昨今のような
「低金利と資産価値急上昇による、外部要因によるリファイナンス」
は滅多に起こるものではありません。
ここをまとめるとリファイナンスには
- 内部要因によるリファイナンス
- 外部要因によるリファイナンス
の2つがあり、そのほとんどは外部要因というよりも内部要因によるものです。
その要因の違いは「経済事情」であり、内部要因の場合は個人の経済事情で実施される
⇒ 積極的なリファイナンス
⇒ 消極的なリファイナンス
の2つに分かれることになります。
ここで本項に絡めて注目しておきたいのが後者の「消極的なリファイナンス」ですが、消極的なリファイナンスとは言い換えると
「自分が意図せずにリファイナンスせざるを得なくなった」
場合のことを言います。
具体的な不動産例をあげると
「Debt Assumption(デットアサンプション)がモーゲージ会社にバレた時」
です。
ここは悪知恵ではなく注意喚起の意味でのお伝えとなりますが、
「この物件を融資を受けて購入したい」
「けれども自分の経済状況では融資を受けられない」
「売主の現在の借金をそのまま引き継ごう」
という流れで売主と合意し、
「債務者は売主だけれども、モーゲージ会社に言わずに借金返済を引き継ぐ」
というパターンがあります。
借金を引き継ぐことを英語でDebt Assumption(デットアサンプション)と呼び、これにより買主は融資審査を受けずにけれども実質借金をして購入することが可能になります。
「そんなこと可能なのか?」
と言えば、これは可能です。
カラクリとしては
1.物件の譲渡にエスクローを絡めない
2.売主には(物件価格 - 元金残高)を渡す
3.専門家に登記手続きのみ依頼する
この流れであれば、モーゲージ会社には知られることなく借金だけを買主が引き継ぐことになり買主は融資審査なしに物件を取得できるわけです。
ところがこの流れがモーゲージ会社にバレると問題が一気に表面化することになります。
特に売主が融資を受ける際に契約した内容に
Due-on-Sale Clause(デュー・オン・セール・クラウズ:売却時に完済する条項)
がある場合、
不動産名義が変更 = 売却
と見なされますから、その名義変更時に元金残高を一括で返済する必要が出てきます。
そしてモーゲージ会社から
「名義が変更されているけれども借金は完済していないではないか」
「30日以内に全額返済しなさい。さもなくば物件は差し押さえます」
という通知が届くことになるのです。
この時の猶予期間は概ね30日間のはずですが、そこから新オーナー(買主)としては
「30日間以内にリファイナンスせねばならない」
という、緊迫した状況に追い込まれることになります。
これが消極的なリファイナンスの典型例であり、不本意ながらも必要に迫られてリファイナンスを実行する必要が出てくるのです。
そこで先に
「リファイナンスには30~40日かかる」
とお伝えしましたが、文字通りこの期間内にしかも最速でリファイナンスを実行する必要が出てきます。
ちなみにモーゲージ会社視点でいえば、
- オリジナルファイナンシング(ゼロからの融資組み)
- リファイナンシング(既存モーゲージの組み換え)
の双方でいえば、後者のリファイナンスは儲けが低い事情があります。
それが原因でモーゲージ会社としてはリファイナンスに消極的かつ仕事が遅い場合もあり得ますから、時間が限定されている場合は自分から担当者を頻繁に突っついてリファイナンスを急いで完了させる必要があると思います。
願わくばそのような綱渡りは避けるべきですから、上記の例のように不用意に前オーナーの借金を引き継ぐ行為は避けておきましょう。
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