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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
モーゲージ金利に影響する因数についてお伝えしています。
ここまでにモーゲージ金利に影響する因数たちを見てきましたが、総じてモーゲージ金利は単純に一つの要因では決まらないことがよく分かります。
同時にモーゲージ金利そのものは株式とは違い、比較的数週間先までその動きは読みやすい特徴があります。
株式の場合は乱高下が起こり得る為に
「明日の株価は分からない」
という側面がありますが、これとは反対に流動性の低い不動産に紐づく金利は同じく非流動性になびく傾向があるわけです。
そのわりに近年のモーゲージ金利の動きはけたたましいものがありましたが、この理由は本質は
1.パンデミック以降の急激な金融緩和で金利が一気に下がった
2.市場の引き締めに伴い金利が一気に戻りつつある
という、当たり前の現象が起こっているだけのことです。
それでも近年はアメリカ市民は低金利に慣れていましたから、その感覚ではどうしても
「金利が高い!」
「これじゃあ家が買えないよ」
という風潮が出てしまうことになります。
けれども恐らく、本年はこの「モーゲージ金利高し」の雰囲気が落ち着いてくるのではないでしょうか。
良くも悪しくも人は環境に慣れてしまうものであり、本年を通して6%台の金利に慣れてくるように思います。
実際に80年代には17%台の金利で家を購入していた時期がありますが、当時を考えるとそれこそ今の金利は劇的に低くあります。
かくしてモーゲージ金利の動きにより不動産市場は大きく左右されることになりますが、実をいえばその正反対に
「不動産市場がモーゲージ金利に影響を与える」
という側面もあります。
モーゲージ金利に影響する因数についてお伝えしてきたシリーズの最後として、不動産市場そのものがモーゲージ金利に与える影響について見ていきましょう。
Housing Market Conditions(不動産市場)
「モーゲージ金利により不動産市場は大きく影響される」
このことはよく分かりますが、反対に
「不動産市場によりモーゲージ金利は大きく影響される」
これもまた事実です。
たった今のアメリカ不動産市場が正にそうであり、昨年から3月一気に上昇してきたモーゲージ金利が昨年末以降6%台に落ち着いています。
よく考えてみると、
1.FRB(連邦準備制度理事会)が政策金利を上げ始めた
2.それに伴ってモーゲージ金利も上昇し始めた
という背景があるわけですが、普通に考えれば
「政策金利が上昇し続ける以上、モーゲージ金利も上昇し続ける」
となってもおかしくないはずではないでしょうか。
政策金利が落ち着いて一定のままで進んでいるというのであれば、それに伴ってモーゲージ金利も落ち着くのも理に適います。
けれどもたった今の構図は
⇒ 政策金利は手綱を緩めつつも、引き続き上昇させ続けている
⇒ けれどもモーゲージ金利は6%前半で落ち着いている
というものであり、
「政策金利とモーゲージ金利の動きは比例しない」
ということは確実に言えます。
この
- 政策金利は引き続き上昇しつつも
- モーゲージ金利の動きは落ち着き始めた
という現象の理由はここまでにお伝えしてきた因数を思い出すとよく分かりますが、その因数の一つとして不動産市場そのものも現在の金利の落ち着きに貢献しているのです。
本項ではそれぞれの因数を語る上で、逐一
「需要と供給の関係」
について言及してきました。
価格が上下するのは需要と供給のバランスの結果であり、モーゲージ金利に対しても全く同様のことが言えます。
すなわちアメリカ不動産市場の場合はそのまんま、
1.需要が表に出て、市場で活発に物件売買が行われている
2.融資を引いての購入数も多い
3.金利を上げても市場がついてくる
という関係が出てきます。
基本的にモーゲージ会社も商売である以上は利益を出さねばならず、
物件購入の需要が高い ⇒ 金利を高く
物件購入の需要が低い ⇒ 金利を低く
という傾向が出てくるのです。
ここからのモーゲージ金利の動きは?
そう考えると、今のような
- 政策金利は引き続き上昇し続けている
- けれどもモーゲージ金利は6%前半で落ち着いている
という現象が起こる理由が何となく見えてきませんでしょうか。
アメリカ不動産市場は昨年から一気に冷え込みだし、モーゲージの高さにドン引きする人々がイソギンチャクのようにお財布のひもを締めています。
ここに加えてコロナ禍で全米各地の不動産価格は一気に上昇しましたから、
「これじゃあ家が買えない」
という人々が急増して需要が冷え込んできた経緯があります。
すなわち傾向としては物件に対する需要が激減したわけですから、
⇒ 政策金利と同時にモーゲージ金利も一気に戻り始めた
⇒ けれども需要激減が足かせになって伸びるに伸びきれない
という現象が出てくるわけです。
そうすると今の力学が保たれる上では本年末に向けてモーゲージ金利は再び急上昇を始める、ということは考えにくいように思います。
そう考えると、本年を通してこのままのモーゲージ金利がほぼ維持されるようであれば
「徐々にアメリカ不動産需要が戻る可能性が高い」
そんな見立てもつくのではないでしょうか。
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