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解決策としてのCo-Living(コ・リビング)

解決策としてのCo-Living(コ・リビング)

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

新しい共同生活のスタイル、Co-Living(コ・リビング)についてお伝えしています。

「ルームシェア」という言葉自体はアメリカでも結構昔から使われていました。

近年は日本では「シェアハウス」という生活スタイルをよく聞きますが

部屋は個別

けれどもキッチン等は共有

という生活スタイルはアメリカでは昔から多くあります。

自宅を所有するオーナーが空いている部屋の一部を貸しに出すパターンがほとんどであり、

「空室にするのなら貸しに出したい」

「少しでも収入を得て、モーゲージ返済の一部に充てたい」

「エキストラの収入で小遣いを得たい」

等、その目的は様々に、自分が所有する物件の一部を貸しに出すことは昔からなされていたのです。

加えて近年のアメリカでは

「ハウスハック」

と呼ばれる投資スタイルがそれなりに認知されています。

ハウスハックとは

1.自分名義で物件を購入する

2.自分が暮らす部屋以外を複数に貸しに出す

3.その家賃で自分のモーゲージ返済を賄う

という、「自宅を所有して自分で暮らしながらも、空き部屋に暮らすテナントたちからの家賃でモーゲージ返済を行う」

という方法で、その家賃合計が毎月のモーゲージ返済額以上であれば、実質自分では居住費の類を支払わなくてよいわけです。

仮に家賃合計がモーゲージ返済額に届かなかったとしても、差し引きでかなり安い金額でモーゲージを返済することと同義となり、経済的に余裕が出ることに変わりがないのです。

かくしてアメリカでは昔から空き部屋を一定の目的に沿って貸しに出すことはよくありましたが、Co-Living(コ・リビング)が過去のそれと何が違うのかといえば

「高級志向」

です。

ただ単にシェアハウスに暮らすのみならず、そこにある種のラグジュアリー感を備えた質を求め、

「居住費を安く抑えつつも、心から満足できる環境が欲しい」

そんなニーズに応えるコンセプトがCo-Living(コ・リビング)です。

Co-Living(コ・リビング)の詳細について、本日も続けます。

Co-Living(コ・リビング)が救い上げるテーマ

暮らしにかかるコストの中でも家賃は最たるテーマの一つですが、ここはルームシェアやシェアハウスと同じく、Co-Living(コ・リビング)が現代社会の暗き部分の解決策として定着している事実があります。

Co-Living(コ・リビング)が解決策となるテーマについて押さえてみましょう。

1.高騰する家賃

アメリカ不動産で投資家が手にする家賃の伸び率は現在30%と、2019年の27.2%から増加しています。

実数にするとかなり家賃が高騰している、ということです。

一部の都市では、問題はより深刻で、ニューヨークでは比率が68.5%、マイアミでは41.6%にも達しています。

高い家賃の下では賃貸物件で暮らす人々がガソリンや食料品の高騰の中で十分な貯蓄が出来ず、年々深刻な問題になっているのです。

コロナ禍では在庫の限られたスペースに対する需要が高まり、倉庫を改造した賃貸物件が登場するもその家賃は急騰しました。

例えばオースティンなどのパンデミックブームタウンでは1年で家賃が倍増です。

大手MLSのZillowによると国内の平均家賃は減少傾向にあり、マルチファミリーの在庫も2023年には増加する予定です。

けれども家賃は依然として昨年同時期より8.4%も高く、都市部の多くの住民にとってアパートですら手の届かない存在です。

また2022年には2020年に比べ、ホームレスの人々が16%も増加しています。

住宅を求める住民の数に対する供給不足が問題の焦点であるため、Co-Living(コ・リビング)が自然と解決策となるわけです。

そこで民間のみならず地方政府も手頃な家賃の提供に向けた共同居住スペースの可能性を検討しています。

例えば、ニューヨーク市の住宅保存および開発部門のSharedNYCでは低所得者向け住宅を提供するためのさまざまなモデルを備えた3つの共同住宅開発案に取り組んでいるのです。

またカリフォルニア州サンノゼでは共同居住を含める地元のゾーニング規則が調整され、800ユニットの新しい開発が開始されているとのこと。

共同住宅は、住民がより手頃なユニットを市場にもたらす機会を提供する目的で整えられているわけです。

2.社会からの孤立化

そしてCo-Living(コ・リビング)が解決策となりえる社会問題の一つが「孤独化」です。

Co-Living(コ・リビング)を選ぶテナントたちは市場価格よりも安い家賃で高級アパートのアメニティを手に入れることができるだけでなく、社交的な相互作用の機会も得ることができます。

日本の場合はシェアハウスなどで他の住人との接点がどれくらいあるか分かりませんが、佐藤個人の感覚ですがアメリカの場合は社交的な人々はシェアハウスの類には多い印象です。

IKEAの研究・設計ラボが共同で行った調査ではCo-Living(コ・リビング)ユニットを賃貸する人々の中で重要視しているのが

「社交機械への期待」

なのだそうです。

Co-Living(コ・リビング)にはまさに

⇒ 偶発的な相互作用

⇒ 意図的な企画

も双方から織りなされるコミュニティが形成されています。

デジタルノマドに至っては仕事の合間の「駄弁り」で住人と交流出来、オフィスで働く従業員と同じような感覚で仕事を進められる利点があるのだとか。

家族世帯の場合、子育てにサポートを得ることもあります(節度は必要ですが。。)。

単独のシニアの場合、食事のために集まって会話するパターンも。

また住人の誰かが怪我をしたり、助けが必要になった時に独り暮らしよりも圧倒的に有利な側面もあります。

興味深いもので、中には共通の趣味を持つルームメイトを配置するように取り組むCo-Living(コ・リビング)企業もあるくらいです。

アメリカ政府機関である

National Alliance to End Homelessness

はホームレスの人々の数を激減させるべくCo-Living(コ・リビング)の概念を取り入れ、共同居住モデルを使用するマルチファミリー開発を推進しており、現在は市場価格を少し下回る程度ですが、

家賃高騰問題

孤独化問題

の解決になり得る手段としてCo-Living(コ・リビング)に注目が集まるわけです。

ただし光あれば影ありで、Co-Living(コ・リビング)の取り組みももちろん良い側面ばかりではありません。

ここから、現在アメリカで浸透しつつあるCo-Living(コ・リビング)の負の側面を見ていきましょう。

明日に続けます。

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