家賃からアメリカ不動産市場を解剖してみる

こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

不動産投資において、家賃は根本的に大切な要素の一つです。

必ずしも家賃は高額である必要はなく、けれども自分が投下する資金に対して然るべきリターンを得たいのであれば、

「その価格帯の物件の中で、高めの家賃である」

ことに越したことはありません。

ちなみに予めお断わりしておくと、経験上言えるのは

その市場の家賃は物件価格に対して高めである

自分の賃貸物件の家賃は高めである

この2つは全く性質の違う話であり、市場の平均家賃が高いことと自分の物件の家賃が高いこととは、完全に切り離して考える必要があります。

もしもあなたのアメリカ不動産投資目的がキャピタルゲインではなく

「健全なキャッシュフロー」

ということであれば、むしろ健全なのは

１．市場の設定：キャッシュフロー市場を選ぶ

２．賃貸需要の設定：その地域で賃貸需要が十分な場所を選ぶ

３．物件の設定：然るべき家賃が期待できる物件を選ぶ

という流れで、物件うんぬんの前に、やはり

「ロケーション、ロケーション、ロケーション」

で市場並びにその中の特定地域を定めることが先決です。

。。。

とはいえ、投資目線としてこの前提はありながらも、ここでは純粋に

家賃の高い市場

家賃の低い市場

という、端的に家賃の高い低いでアメリカ不動産市場を見てみましょう。

一面、アメリカ不動産をポートフォリオの一つとして投資を実行するにしても、そのスタイルは投資家によって本当に様々です。

「長期的にキャピタルゲインを狙いたい」

「キャピタルゲインはそこそこでも、減価償却を多く取りたい」

「家賃収入を生活の一部として期待したい」

と自分の目的に応じて考える中で、

「自分は借金はしない（減価償却だけでいい）」

「クラスAの、中間から上の層にアピールする物件しか買わない」

等、ハイクラスにこだわる投資家もいます。

その基準に絶対解はなく、あくまでも本人が目的に対して満足するリターンを得られるかですが、その意味では

「高額な家賃の市場でこそ、自分の投資目的が果たせる」

という場合もあるのです。

そこで本シリーズではあえて市場の性質を横において、純粋に家賃の高い低いでアメリカ全体の不動産市場を捉えていきましょう。

家賃の高い市場

まずはズバリ、アメリカ全土の市場を横並びにして

「最も家賃が高い市場」

を上から順番に並べてみましょう。

アメリカにおける比較的家賃が高い都市50都市は以下の通りです。

アメリカで家賃の高い都市50選（高額家賃順）

1. San Francisco, California（カリフォルニア州サンフランシスコ）
2. New York, New York（ニューヨーク州ニューヨーク）
3. Boston, Massachusetts（マサチューセッツ州ボストン）
4. Washington D.C.（ワシントンD.C.）
5. Los Angeles, California（カリフォルニア州ロサンゼルス）
6. Seattle, Washington（ワシントン州シアトル）
7. San Jose, California（カリフォルニア州サンノゼ）
8. Oakland, California（カリフォルニア州オークランド）
9. San Diego, California（カリフォルニア州サンディエゴ）
10. Miami, Florida（フロリダ州マイアミ）
11. Denver, Colorado（コロラド州デンバー）
12. Austin, Texas（テキサス州オースティン）
13. Dallas, Texas（テキサス州ダラス）
14. Honolulu, Hawaii（ハワイ州ホノルル）
15. Portland, Oregon（オレゴン州ポートランド）
16. Newark, New Jersey（ニュージャージー州ニューアーク）
17. Sacramento, California（カリフォルニア州サクラメント）
18. Philadelphia, Pennsylvania（ペンシルベニア州フィラデルフィア）
19. Chicago, Illinois（イリノイ州シカゴ）
20. Atlanta, Georgia（ジョージア州アトランタ）
21. Charlotte, North Carolina（ノースカロライナ州シャーロット）
22. Nashville, Tennessee（テネシー州ナッシュビル）
23. Portland, Maine（メイン州ポートランド）
24. Albany, New York（ニューヨーク州オールバニ）
25. Minneapolis, Minnesota（ミネソタ州ミネアポリス）
26. Houston, Texas（テキサス州ヒューストン）
27. Norfolk, Virginia（バージニア州ノーフォーク）
28. Kansas City, Missouri（ミズーリ州カンザスシティ）
29. Tampa, Florida（フロリダ州タンパ）
30. Cleveland, Ohio（オハイオ州クリーブランド）
31. Indianapolis, Indiana（インディアナ州インディアナポリス）
32. Fort Lauderdale, Florida（フロリダ州フォートローダーデール）
33. San Antonio, Texas（テキサス州サンアントニオ）
34. Las Vegas, Nevada（ネバダ州ラスベガス）
35. New Orleans, Louisiana（ルイジアナ州ニューオーリンズ）
36. Pittsburgh, Pennsylvania（ペンシルベニア州ピッツバーグ）
37. Rochester, New York（ニューヨーク州ロチェスター）
38. Detroit, Michigan（ミシガン州デトロイト）
39. Birmingham, Alabama（アラバマ州バーミングハム）
40. Jacksonville, Florida（フロリダ州ジャクソンビル）
41. Lakeland, Florida（フロリダ州レイクランド）
42. Tucson, Arizona（アリゾナ州テューソン）
43. Providence, Rhode Island（ロードアイランド州プロビデンス）
44. Greensboro, North Carolina（ノースカロライナ州グリーンズボロ）
45. Charlottesville, Virginia（バージニア州シャーロッツビル）
46. Glendale, California（カリフォルニア州グレンデール）
47. Davie, Florida（フロリダ州デイビー）
48. Richmond, Virginia（バージニア州リッチモンド）
49. Memphis, Tennessee（テネシー州メンフィス）
50. Grand Rapids, Michigan（ミシガン州グランドラピッズ）

ここから、詳細について見ていきましょう。

明日に続けます。