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なぜDSCRがマイナスでも融資が受けられる?

なぜDSCRがマイナスでも融資が受けられる?

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

本シリーズではDSCRローンについてお伝えしています。

DSCR(Debt Service Coverage Ratio、債務サービスカバレッジ比率)とは従来、不動産投資家や企業が借入れを返済できる能力を評価するために用いられる金融指標です。

このDSCRは利益と借入れに関連する費用(利息、返済額など)との関係を示しており、一般的にはこの比率が高いほど

「借入れを返済する能力が高い」

と見なされます。

返済能力が高いとは個人の返済能力である必要はなく、ことDSCRローンの場合は物件の返済能力が主な判断基準とされています。

すなわち個人の経済力もさることながら、それ以上に物件の経済力(稼ぐ力、収益力)に着目して融資を決定するわけですから、伝統的な商業銀行とは全く異なるアプローチで不動産投資家や企業に貸し付けていることになります。

このDSCRローンについてはそれなりに興味を示す投資家の方々が多いことから当ブログでは折に触れて項にしていますが、予想以上に反響を頂いています。

「アメリカ不動産は所有しても日本在住の為に融資は諦めていました」

「日本国内で融資を引けても円安で米国に送金しづらい状況でした」

等のほぼ共通するご感想があり、多くの場合は

「自分の所有物件もエクイティ100%なので、DSCRローンで融資を引いて、円安のうちに日本に送金します」

という、現在の円安を逆手に取った、日本円での利益を最終目的とするご希望が多いようです。

予めお断りすると、日本に在住する方々でもDSCRローンの活用は確かに可能です。

ご希望に応じて弊社でお手伝いさせて頂くことは可能ですが、それでも私(佐藤)の第一方針は顧客利益至上であり、それに伴いリスクは極小化することが絶対条件です。

DSCRローンは大きな可能性を秘めている一方で、欠点にも記載したとおり

「一般的なモーゲージ金利よりもDSCRローンは高め」

ということが言えます。

通常の商業銀行ローンやモーゲージ会社では返済能力としては

  • 個人の経済力
  • 物件の経済力(稼ぐ力、収益力)

の2つの収入減でリスクを抑えるところ、DSCRローンの場合は

物件の経済力(稼ぐ力、収益力)

にしか頼れませんから、リスクを取る以上は金利も高く設定されているのです。

そこで物件にもよりますが、通常は融資を受けたとしてもリファイナンスで50%程度に留めておくのが基本だと思います。

反対に、物件のポテンシャルが高ければ通常以上のリスクをとってくれるDSCRローンもあります。

ここでは弊社が提携する、大手のDSCRローン会社の場合で見ていきましょう。

DSCRはマイナスでもよいパターン

昨日もお伝えしましたが、通常はDSCRローンで融資を受けるためには最低でも1.25のDSCRが必要です。

けれども大手の場合、より大きなリスクをとって将来のキャッシュフローを見込み、DSCRが0.75でも引き受ける場合があります。

例えばある物件に対してDSCRローンの毎月の返済額が$1,000である場合、家賃から各支出を差し引いた残りの純収入は$750しかない状態がDSCR 0.75です。

ということはこの例では明らかに返済額に対して$250足りないことになります。

なぜあえてマイナスになると分かっている状態で融資が受けられるのでしょうか。

この場合、貸し手がより大きなリスクを取ること自体はそうですが、同時にそのリスクも極小化出来るように

「DSCR比率が1未満の場合、12ヶ月分の準備金が必要」

等の条件があるのです。

すなわち毎月の返済額が$1,000であれば、返済準備金として

$12,000($1,000 X 12ヶ月)

が手元にあることが条件です。

同時に不動産投資家としては

利子のみのローン

40年の長期ローン

等を選択することも可能であり、これによりDSCRを高め、キャッシュフローを最大化するオプションも与えられます。

貸し手としては「良いDSCR比率」とは何かを考慮する際に、借り手がローンを返済できるかどうかを確実に評価する必要が出てきます。

この比率が高いほど返済能力が高いと見なされ、ローンの承認率が上がるわけです。

そこで大手の中にはDSCR比率が0.75未満であっても上記のような準備金と同時に

より多額の頭金

より高いクレジットスコア

等を条件に、実質のマイナスである「no-ratio DSCRローン」を提供する場合があります。

「マイナスのキャッシュフローを持つ投資物件でも取得することも可能」

というわけですから、投資家にしてみればそれだけ可能性も拡がるわけです。

ただし不必要なリスクは避けるべきですから、私(佐藤)自身は実質のマイナスである「no-ratio DSCRローン」はお薦めしません。

特に米国内での融資が難しい不動産投資家にとっては大きく希望を見せてくれるDSCRローンではありますが、同時にリスクコントロールはよくよく検討する必要があると思います。

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