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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
2023年は、多くの住宅購入希望者にとって思わず引いてしまうような年でした。
住宅ローンの金利と住宅価格が急騰し、平均的な月々の住宅ローン支払いが記録的な水準に達し、
「自宅はもはや夢の夢」
という雰囲気が出来上がったからです。
けれども2024年はここから、少なくとも一定数の人々には状況が好転していく見込みです。
相変わらずの在庫不足は続いていますが、それでも昨年よりも市場は活発化してくることが見込まれているのです。
ただしその一方で、多くの住宅所有者が低金利を手放したくないことから、2024年を通じて住宅市場の活動が低調にとどまるという見方もあります。
現存する住宅ローンの約2/3が4%未満の金利であることを考えると、そのほとんどのモーゲージ保有者は
「この低金利を手放すまい」
と、物件売却を延期しているはずなのです。
同時に、多くの専門家はFRB(連邦準備制度)がインフレを抑えるための利上げを終了したとみています。
連邦基金金利は金融機関が互いにオーバーナイトローンを貸し出しあうベンチマーク金利であり、住宅ローンの金利に間接的に影響を与えるものです。
潜在的な利下げがあっても抑えられた需要と低い在庫が住宅価格を支えているため、住宅の手頃な価格の課題が続くと予想されることになります。
その結果、「フラットな展開」も予測されるわけです。
2020-2021年の住宅市場が熱すぎたとすれば2023年の市場は冷えすぎており、2024年は丁度良い具合には至ってはいないのです。
2024年に住宅市場は元に戻るか?
住宅市場の回復が起こるためには、いくつかの条件が必要です。
ベストな市場の状態を見る上でのキーワードはやはり住宅在庫です。
最初に販売用住宅の在庫が大幅に増加することは確認される必要があり、この追加の物件在庫によって住宅価格の上昇圧力が和らぎ、ピークやほぼピークレベルから多少後退するか、または安定化するかを見定めることが出来ます。
もちろん住宅ローンの金利も大いに下がらねばなりませんが、事実、本年から徐々に金利は下がり始めているのです。
金利は2023年末に低下し、2024年に入っても7%未満で推移しています。
ただし、金利が急激に冷めすぎることは望ましいとは言えません。
急激な金利の低下は在庫の増加を一掃してしまい、かえって住宅価格を反発させる、需要の急増を引き起こす可能性があるからです。
そこでソフトランディングを目指す上では金利の削減が一度にではなく、一定のペースで行われ、時間をかけて購入者の機会を徐々に改善する方が望ましいとされているわけです。
目安としては住宅ローンの金利が4%台後半から5%台前半くらいの、より「米国不動産市場にとっての通常」の範囲に収まることが理想です。
その金利に戻るまでにはしばらく時間がかかるはず。
とはいえ、それでも今年の回復傾向はすうでに見え始めています。
金利が6%またはそれ以下に落ち着き始めるにつれて、2024年の住宅市場は間違いなく改善されると思われるのです。
2024年の住宅在庫予測
多くの住宅所有者が低金利に収まっているか、高い住宅価格のために売ることを望まない為、需要は住宅供給を上回り続けることになると思われます。
住宅ローンの金利が5%台前半に戻るまで、恐らくは中古物件がそれほど増えることはないのかもしれません。
実際にこの2024年には過去のレベルで中古物件が市場に出てくることは考えにくく、住宅在庫は特に初買いレベルの物件においては歴史的な低水準のままとなっており、これが需要を支え、かなり高い住宅価格を維持している要因になっています。
それでも、本年は市場が正常化し始めている兆しがあります。
一つには、デベロッパーの見通しが低下していたものの、住宅ローンの金利の低下と建設条件の改善に伴い、再び新築物件数が上昇傾向にあります。
最新の全米住宅建設業者協会(NAHB)/ウェルズファーゴ住宅市場指数(HMI)によると、デベロッパーの動きを示唆するこの指数は2月に44から48に上昇したとのこと。
50以上の読み取り値は、より多くの建設業者が新しい建設に対して良い状況を見ているということです。
同時に新しい一戸建て住宅の建築許可は12月にわずかに増加し、11か月連続の増加を記録しています。
下は最新の米国国勢調査局と住宅都市開発省(HUD)のデータによるものですが、中古物件と新築物件の価格推移を見てみましょう。
月 | 中古物件中央価格 | 新築物件中央価格 | 価格差 |
2023年9月 | $392,800 | $426,100 | $33,300 |
2023年10月 | $391,600 | $414,600 | $23,000 |
2023年11月 | $387,700 | $426,000 | $38,300 |
2023年12月 | $382,600 | $413,200 | $30,600 |
既存住宅販売
既存住宅販売は12月に前月比1%減少し、前年比6.2%減少しました。
2023年は全米不動産業者協会(NAR)の最新月次データによると、既存住宅販売が4.09百万件に落ち込み、28年ぶりの低水準に終わっています。
同時に、2023年には中央値の住宅価格が記録的な高さの$389,800に急騰しました。
住宅ローンの金利はわずか2か月前と比較して確実に低下しており、今後数か月で市場に登場する在庫も増えることが期待されています。
新築住宅販売
一方で中古物件在庫の不足に苛立つ購入者を引き付ける新築住宅の販売は、前月比8%、年間比4.4%増加しました。
これは最新の米国国勢調査局とHUDのデータによるものです。
12月の新築住宅の中央価格は$413,000で、既存住宅と新築住宅の価格差を$30,600に縮小しています。
先日もお伝えしたように、今の米国市場では
「新築物件の方が安い」
という、奇妙な現象が起きているのです。
明日に続けます。
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