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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は、子どもに不動産を贈与する前に必ず知っておくべきポイントについて触れておきたいと思います。
不動産の贈与は「善意だけ」で進めると、税金や家族間トラブルという高い代償を払う可能性があります。
そのため感情よりも先に、税制と仕組みを理解することが何より大切です。
特に近年、住宅価格は下がる気配を見せていません。
全米の住宅の中央値は約41万5,000ドルに達し、マーケットには100万件を超える在庫がある状態です。
こうした環境の中で、「いずれ子どもに家を残したい」「セカンドハウスを譲りたい」と考える親が増えているのは自然な流れだと言えます。
そこでまず押さえるべきは、アメリカの税制における「ギフト」の考え方です。
現金でも不動産でも、一定額を超えるとIRSにとっては課税対象になり得ます。
この年間非課税枠は1人あたり年間19,000ドルです。
つまり親が子ども1人に対して19,000ドル以内であれば、原則としてギフト税の申告は不要になります。
夫婦の場合はそれぞれが贈与できるため、合計38,000ドルまで非課税で渡すことが可能です。
その一方、この枠を超えると「ギフト税申告書」の提出が必要になります。
ただし、ここで多くの人が誤解している点があります。
申告が必要になる=すぐに税金を払う
というわけではありません。
生涯を通じて使える「生涯贈与・相続控除額」が別に用意されているからです。
2026年時点では、この上限は約1,500万ドルとされています。
大半の家庭では、この上限に達することはありません。
けれども、「記録を残すこと」と「正しい形式で進めること」は、金額に関係なく重要になります。
そして次に考えるべきは、「現金で渡すのか」「不動産そのものを渡すのか」という点です。
現金はシンプルに見えますが、毎年の上限管理が必要になります。
一方で不動産の贈与は評価額が高いため、非課税枠を一気に使ってしまう可能性があります。
そこで登場するのが、遺言書や信託という仕組みです。
遺言書は、亡くなった後に財産をどう分けるかを示す書類です。
けれども遺言書だけの場合、原則としてプロベートと呼ばれる裁判所手続きが必要になります。
この手続きは時間もコストもかかります。
その一方で信託を使えば、生前から財産の管理や分配方法を細かく決めることができます。
特に「リビングトラスト」は柔軟性が高く、よく使われる手法です。
さらに踏み込んだ方法として、「取消不能信託」があります。
これは一度入れた資産を、原則として取り戻せない仕組みです。
その代わり税務上のメリットや、債権者からの保護といった利点があります。
けれども後から変更できないため、慎重に設計する必要があるわけです。
かつもう一つの選択肢が、「ローン」という形で子どもに資金を渡す方法です。
これは贈与ではなく貸付として扱われます。
正式な契約書を作成し、返済条件や利息を明記します。
この方法を使えば、ギフト税の問題を回避できる場合があります。
またこの方法で契約を交わす上で、親子双方にとって「言った、言わない」を防ぐ効果もあります。
そしてここで見落とされがちなのが、「受け取る側の準備」です。
不動産は、所有した瞬間から固定資産税、保険、修繕費が発生します。
「家をもらったけれど、維持費が払えない」というケースは決して珍しくありません。
さらに兄弟姉妹が複数いる場合は、感情面の問題も浮上します。
近くに住む子と遠方に住む子では、利用頻度も負担感も異なります。
そもそも、その不動産を本当に「欲しい」と思っているのか。
こうした点を事前に話し合わないと、相続後に深刻な対立を生むことになります。
この点で専門家が共通して強調しているのは、「書面を残すこと」です。
口約束や曖昧な合意は、税務・法律の両面でリスクになります。
特に不動産の場合、評価額、移転時期、目的を明確にしておく必要があり、信託を使う場合も取消可能か不可かによって、税務上の扱いが大きく変わります。
ここを誤ると、本来避けられたはずの税金が発生していますのです。
。。。
かくして、不動産の贈与は「節税対策」であると同時に「家族設計」でもあります。
興味のある方は、税理士や不動産・エステートプランニングに詳しい弁護士と連携しながら、早めに全体像を描くことをおすすめします。
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