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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日までに今の時期の物件購入についてお伝えさせて頂いていましたが、実は昨日までのシリーズ前からお問い合わせを頂いています。
「購入に踏み切りたいのですが、市場として今は正しい時期でしょうか」
「コロナウイルスの影響がある時期で正しい判断が出来ません」
「焦った買い物にならないか不安があります」
等の同じ類のご質問です。
このあたりは昨日までのシリーズの補足を兼ねて改めてお伝えさせて頂きますが、結論としては
住居用物件
投資用物件
この双方共に、
「どうしても購入する理由がある」
という強い動機がないのであれば、今の時期は買いに動かれない方がよいと思います。
今の時期にベテランの不動産投資家達は活発に動いていますが、にわか知識で曖昧な理解を残したまま購入することは危険でもあります。
とはいえ、理由があって購入に踏み切りたい方々がおられるのも事実(なのでお問い合わせを頂いています)。
そこで今日は、「それでも購入したい理由がある」という方々を対象に具体的な手順をお伝えさせていただきます。
佐藤のお問い合わせくださる前の行動として、参考にしていただければ幸いです。
1.ローンの事前審査を受ける
まずは銀行に出向いて(電話をかけて)、モーゲージ融資の窓口が開いているかを確認してください。
現金購入でない限りは融資が引けなければ購入はできませんので、まずは物件を探す前に自分が融資を受けれるのかを確認することが重要です。
複数の銀行に問い合わせて
・融資業務は継続しているのか(いつまで継続する見込みか)
・自分の状態ではいくらまで融資が可能か
・金利は何%か
等を確認されるとよいと思います。
その上で事前審査を受け、「pre-approval」を受けるようにしましょう。
また、銀行に出向かずとも電話とメールのやり取りだけで事前審査が完了する場合も多くありますので、まずは良好な金利を提示している金融機関各種に問い合わせされることをお薦めします。
2.まずはMLS検索から
融資の目途が立ったら、次に各MLSサイトで物件を探しましょう。
従来どおり自分の条件をリアルターに伝えて候補を上げてもらうのでもよいのですが、
① MLSサイト上で候補を絞る
② 自分が気に入った物件をピンポイントで見に行く
この方が時間的にも無駄が発生しないと思います。
それでなくとも時間があまりありません。
すでにカリフォルニア州では全ての不動産売買取引が「Pause(一時停止)」となっており、この状態はコロナウイルスの影響が収束しない限りは続くことが見込まれています。
このままコロナウイルスの影響が長引けば他州の不動産売買取引も同様に一時停止になる可能性も否めません。
その意味で極力迅速に動くためにも、可能な限り自分自身で候補物件は探した方が良いでしょう。
【補足】
現時点で不動産取引の売買そのものが禁じられているわけではありません。不動産業界が「Essential Activity」に含まれない為に自宅待機の命令が出ている現状では、各リアルターが活発な仲介活動ができない状態となっています。
3.候補物件の履歴を見る
間取りと立地が自分の希望に叶う物件を見つけたら、数字上で分かる裏をとっておきましょう。
特に
「過去の物件価格の推移」
をよく観察してください。
具体的には、不動産物件価格が上下する要因は需要の三大要素
人口
人口動態
賃金・雇用機会
もそうですが、その時その時の小さな価格の振れ幅は外的要因に大きく左右されます。
このことはご近所の物件を該当物件に対する外的因数として考えるとよく分かります。
不動産鑑定では特に「過去半年以内に売買された物件の取引価格」が強く影響してきます。
厳密には最も間近に売買された物件を優先順位として、5つか6つの同種物件を並べて比較検討するわけです。
そして「因数(間近に売買された物件数)が多ければ多いほどデータの精度は上がる」ことになります。
例えばzillow.com等のMLSではアルゴリズムが見立てる評価額が出ていますね。
データ元とアルゴリズムが違う為に各MLSでは数字が違う結果になりますが、因数が多ければ多いほど正確な数字に近づけることになります。
反対に因数が少ないと、数字が不正確になりがちです(zillow.comはデータには最大5%前後のズレがあり得ると発表)。
そしてこの外部因数は確実に、自分が候補とする物件価値に影響してきます。
ということは
「近所で物件の売買が頻発していた時期」
「近所で物件の売買がほとんどなかった時期」
この二つの時期では対象物件の評価額が違ってくるということです。
その意味では自分が候補とした物件価格が一時的に上下していたとしても問題ではなく、何よりも
「長期的にはどう推移しているのか」
と長期視点で俯瞰することが大切です。
4.世界金融危機の時期にはどう動いたのか
そして続きとなりますが、候補物件の過去の価格履歴を俯瞰する中で最も注意しておきたいのは
「2007年以降にどう価格が推移したのか」
です。
世の中は2008年9月のリーマン・ショックから一気に世界金融危機に突入しましたが、その前の2007年から価格がどう推移したのかをよく観察してください。
昨日までのお伝えで、今の時期に購入してよい物件の条件の一つに
「築15年 ~ 30年」
とお伝えしましたが、その理由の一つはここにあります。
厳密には「費用対効果」の意味では築10年前後がベストですが、本年から差し引いた2010年あたりの物件では世界金融危機の時には存在していませんから、先が読めなさすぎるのです。
もちろん「周囲の物件の推移のみで将来を見立てる」という荒業も考えられますが、不動産物件の特徴の一つは「全ての物件は唯一無二」です。
お隣の物件が世界金融危機に影響を受けていないからといって、候補に上げる物件も全く同じように推移するとは限らないのです。
対象物件をぐるっと囲むご近所が一様に同じ価格推移を示しているのであれば強い期待が持てると思いますが、そこは確率論に過ぎません。
それでは候補物件が前回と全く同じ傾向をたどるかといえばそれも保証はありませんが、石橋を叩く意味では候補物件そのものの過去を検証することが最善解です。
結果として過去の世界金融危機の時期を丸ごと俯瞰できる、最低でも築15年あたりにしておいた方が無難だと思います。
明日に続けます。
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