FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
不動産事業におけるアップストリームの話から、目の前に渡された投資案件を吟味するポイントについてお伝えしています。
不動産投資に動こうと自分から情報を取りに動き始めると、
- 登録したメール宛てに
- 登録した電話番号宛てに
- 過去に使った業者から
- 友人・知人から
とあらゆるソースで投資案件が手元に届けられることがあります。
ここで初心者の方々が困るのが、
「どの情報を重点的に押さえるべきなのか?」
「ここに記載されている情報は本物なのか?」
「そもそも、ここにある情報は十分なのか?」
という、内容の十分不十分、あるいは情報の真偽です。
この辺りは数をこなしていくと誰でも読み取るべきポイントが分かるようになりますが、最初の段階ではどこをどう見ていいのか分からないものです。
そして情報が足りているのか足りていないのかが分からないと、
「この投資は成功する確率はどれくらいなのか?」
という判断基準も持ちようがないどころか
「自分は騙されているんじゃないのか?」
という不必要な疑念も生じかねません。
そこでアップストリームに近い投資案件、もしくはそれに準ずる
- 新築マルチファミリー案件
- 大型リノベーション案件
等が目の前に現れた場合、ポイントをしっかりと押さえて案件を吟味することが大切になります。
まともな案件であればきちんとしたパンフレット形式(PDF形式)で情報が整えられているはずですが、その中でも押さえるべきはポイントは
1.計画概要
2.物件概要
3.法人体系
4.利益体系
です。
2番目の物件概要から、本日も続けます。
2.物件概要
最初の
「1.計画概要」
で案件の概要は大まかに全容を把握できることになりますが、その次に把握しておきたいのは対象となる物件そのものです。
この点は土地のロットに関する情報が含まれる場合もありますし、建物のみに関するプロジェクトであれば建物に関する情報のみである場合もあります。
そこでパンフレットの中では「物件概要」として物件そのものについての詳細な情報が網羅されていなくてはなりません。
まさにこの物件こそがその投資案件における投資対象となりますから、この物件概要部分は最も時間をかけて内容を精査する必要があります。
詳細をみていきましょう。
レイアウト
投資対象となる物件のレイアウトはパンフレット上で開示されていて然るべきです。
新築となる場合はイメージ写真がついている場合も多く、最低でも各部屋のレイアウト設計図はついていると思います。
- リビングルーム
- ベッドルーム
- バスルーム
の位置関係に始まり、願わくば
- 天井の高さ(天井が高いか低いか)
- キッチンカウンタートップ素材(グラニテかクオーツか)
- 床の素材(ラミネートか、ビニールか、タイルか)
- カーペット素材
等、詳細が細かく記載されているほど良質な案内であることになります。
ある意味、このレイアウトは最重要部分です。
投資家の意識としてはもちろん
「自分の資金が何に使われるのか?」
「結果としてどれくらいのリターンが期待出来るのか?」
という部分も重要ですが、そこをさらに突き詰めて
「自分だったらここに暮らしたいか?」
というエンドユーザー(テナント)の視点での考察にまで思考を落としていく必要があります。
結局のところリターンをもたらす源泉はテナントのお財布ですし、テナントの満足がなければ投資としてはまず成功しないからです。
そこでこのレイアウト部分はそこに暮らすテナントになったつもりで詳細を確認するようにしましょう。
ユニット数とユニットサイズ
前述のレイアウトと前後しますが、マルチファミリーの場合であれば
ユニット数
ユニットサイズ
をよく確認する必要があります。
とりわけマルチファミリーの場合はその価値を決定するのは商業物件の価値基準と同じで
「このマルチファミリー物件はいくらの収入があるのか?」
です。
そしていくらの収入があるかは
「一戸の家賃はいくらなのか」
「戸数はいくつあるのか」
の掛け算で総収入の見立てがつくことになります。
つまりは昨日お伝えした一番最初の
「1.計画概要」
に記載されているべき試算の中の
「グロスレント(家賃からの年間総収入)」
が信頼たる数字がどうかが判断できるわけです。
そうするとここで疑問が出てくるのが
「この物件の一戸の家賃はいくらなのか?」
です。
もちろんそのパンフレットの中には一戸の家賃が記載されているはずですが、不動産投資のみならずいかなる案件でもデューデリジェンスの際は
「信用するけれども、信頼はしない」
という考えを基本にした方がよいと思います。
そこに書いてある数字は真実に近いかもしれませんが、それでもその数字は信頼はせずに自分で確かめることが推奨されます。
それではどうやって自分で家賃の目安を調べられるかと言えば、これはzillow.comを使うのが一番早いと思います。
zillow.comで「Saleモード」ではなく「Rentモード」に切り替え、その物件の周囲に出ている生ものの賃貸物件の中で類似物件を拾い、その家賃がいくらで賃貸市場に出されているかを調べます。
この時の賃貸市場に出ている近所の比較対象物件は
同種物件
同じ部屋数・バスルーム数
であることを最低条件にしましょう。
そして家賃は居住面積に対して定められますから、賃貸市場に出ている比較対象物件のsqf(スクエアーフィート)を調べて
家賃 ÷ sqf
で1sqfあたりの単価を出します。
このサンプル単価を数件分取り出して平均を出し、自分が投資を検討している物件の居住面積をもって今度は
単価 × sqf
で計算すれば、概ねその時期の賃貸市場平均家賃に近い数値が算出できることになります。
この数字は自分自身で市場から抽出した生の数字であり、この数字をもってパンフレットが語る収益が現実的なものかを検証するのです。
あくまでも「信頼」するべきは、このような自分で掴んだ大底の素因数を基準にするとよいと思います。
明日に続けます。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。