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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
フォート・ローダデール市場についてお伝えしています。
昨日は人口動態の観点からフォート・ローダデール市場を確認し、人種別としては
- 非ヒスパニック系白人が多い
- けれどもヒスパニック系白人の割合が近年は増えている
- アジア系は極端に少ない
という点を押さえていきました。
ヒスパニック系の方々は中南米から米国に移住してきますが、東海岸の中でも南フロリダの場合は同じヒスパニック系でも
- キューバ
- ハイチ
- コロンビア
の順番に割合が多く、地理的に南フロリダに近い地域からの移民が多いことが分かります。
また年齢別に見た時には平均年齢が40歳となる中、その割合は10代をはじめとして若い世代が多いことも特徴です。
日本人を含むアジア系人口も大きく増加しており、フォート・ローダデールの認知度が高まるにつれてアジア人にもより人気のスポットなるだろうことが期待されます。
そして特定の不動産市場の人口増は不動産需要としても一番の鍵になる中で、当地にどのような産業が根付いているのかも不動産需要の観点では大切になります。
過去にご紹介したテキサス州オースティンなど典型的な例ですが、何もない砂漠のような場所に人が集まりかつ急激に成長していく時、そこには確かな理由があります。
テキサス州全体は生活費が安く個人に所得税がかからないことが大きなモチベーションになりますが、オースティンの場合はこれに加えてIT関連企業各社やテスラのような強力な企業が根をおろすことで雇用が安定しており、雇用が安定するということはそこは不動産需要が安定するということです。
そこでフォート・ローダデールへの人口流入が続いていることは間違いありませんが、当地の賃金や雇用機会はどのようになっているのでしょうか。
不動産需要に欠かせない要素として、賃金と雇用機会の観点からフォート・ローダデールを見ていきましょう。
本日も続けます。
フォート・ローダデールの賃金・雇用機会
まずはDATA USAを使って全体像を掴んでいきましょう。
フォート・ローダデール市の賃金事情はこのようになっています。
フォート・ローダデールの平均世帯収入は2018年の時点で$55,269であり、アメリカ合衆国全体の平均世帯収入$61,937と比較すると低くなっていますが興味深いのはその伸び率です。
平均世帯収入が$52,315であった2017年から2018年への1年間の変化が5.65%と、甚だしい伸び率を見せているのです。
産業別にはどのような傾向が見られるのでしょうか。同じく2013年から2018年の変化を見てみると、
このように職種として最も多いのはマネジメント職であり、その割合は近年増加傾向にあることが分かります。
この点は最新の2021年までの統計は未だ出ていませんが、昨年のパンデミック以降の
- 全米でテレワークの推進
- 都市部からの流入
という点を踏まえるとフォート・ローダデール当地でのマネジメント職は更に割合を伸ばしているのではないでしょうか。
そこでこのまま「給与の高い職業」別に見ていくと
このように弁護士業が最も上位にあり、マネジメント職、医療関係、コンピュータ関係と続いています。
フォート・ローダデールの世帯所得は明らかにこのあたりの職種の人々に引っ張られているようです。
ここで実際にフォート・ローダデールではどのような会社が根付いているのかをトップ5で見ていくと、
(就業者数が多い順に)
① SFN グループ(就業者数171,000名)
老舗のパートタイム人材派遣会社。本社を1969年にシカゴからフォート・ローダデールに移しさまざまなブランドネームで全米に展開。
② ブロワード郡公立学校(就業者数27,500名)
フォート・ローダデールを含むブロワード郡全域の公立学校。教育に力を入れて地域発展を進めてきた経緯があり、ブロワード郡全体で327の公立学校を有しその規模は全米第6位。
③ AUTONATION(就業者数26,000名)
フォート・ローダデールに本社を置く中古業者。フォート・ローダデールを中心に全米で360以上の店舗を有する。
④ KEMET(就業者数14,850名)
フォート・ローダデールに本社を置くエンジニアリング大手。セレミックやアルミニウム媒体に加え、近年はセンサーやスーパーキャパシタ(大容量蓄電システム)等にも力を入れ、情報化社会の必需品を大量に開発。
⑤ MEDNAX(就業者数11,000名)
サンライズ市(フォート・ローダデールの西隣)に本社を置く医療サービス企業。特に女性や子供に必要な医療サービスを提供し、全米の医療機関と提携。
と、上位を見るだけでも多岐にわたる職種が根付いていることが分かります。
フロリダ全体としてはオレンジを始めとする農業やオイルといったエネルギー産業もある中フォート・ローダデールではオフィス系が多いようです。
特に学区の雇用が全米第6位であることは興味深く、この地の発展が教育に力を注いできた証拠でもあります。
当地は学区が良好な地域が多いことは先日も触れましたが、実際にフォート・ローダデールでは最大雇用主の2番手に公立学校が入っていることがそれを裏付けているように思います。
このような教育に力を入れる地域は人口流入が安定し、また雇用機会としても地元に大きく貢献するものです。
。。。
ここまで不動産需要の3大要素でフォート・ローダデールを見てきましたが、安定した雇用と米国のインフレ率をはるかに超える5%以上という世帯所得の伸びは不動産市場としても手堅さをはっきりと物語っています。
そこで、ここからフォート・ローダデールで目をつけておきたい地域について見ていきましょう。
明日に続けます。
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