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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産業界のファイナンシングについてお伝えしています。
「業界の者にとっては常識だけど、素人は何も知らない」
これはごく当然のことですが、その分野が専門的であればあるほど
関係者の知識 > 素人の知識
この乖離は大きくなります。
医者の職業などその典型でしょうし、不動産業界の取引にしても
「事前に本を読んで調べ上げる」
「ネットでいろいろ検索して調べる」
等で知識武装したとしても、現実には
知識 × 経験
の掛け算との乖離は早々に埋められるものではないかもしれません。
更に掘り下げると、アメリカ不動産ファイナンシングもまた事前知識だけでは全容が掴めない分野の一つです。
もちろんその全てを把握する必要はないものですが、少なくとも
1.対象物件の種類は何か
2.物件の名義は法人か個人か
3.融資タイプをどれにするか
これらの組み合わせでファイナンシング条件は全く違ってきますし、ローンオフィサーが提示できる方法も違ってくることは知っておく必要があります。
そこで本シリーズでは全てを網羅せずとも、少なくとも
「ああ、アメリカで不動産に対してファイナンシングをするとそういうパターンが起こり得るんだ」
そんな、ファイナンシングについての現場目線で話を起こしておきたいと思います。
自分は誰からファイナンスしたいのか
「物件を購入するのに融資を引きたい」
そう考えた時に行動を起こさねばならないのが
「融資してくれる金融業者を探す」
という行為です。
そこでアメリカ不動産をファイナンシングして購入する場合は主に
1.地方銀行のモーゲージ部門に問い合わせる
2.地元のモーゲージ会社に問い合わせる
3.大手銀行のモーゲージ部門に問い合わせる
4.プライベートレンダーから借入れる
等のパターンが考えられます。
上記の順番はそのまま「お薦め順」です。
「3」の全国展開の大手銀行であれば当然どこでもモーゲージ部門はありますし、何よりも大手ですからその展開する規模も資金力も違います。
けれども「3」が最優先でないのはなぜかと言えば、
「融通が利かない」
からです(あくまでも佐藤個人の感想です)。
厳密には融通が利かないというよりも
「融通を効かせるわけにはいかない」
という方が正しいかもしれません。
例えば先日も触れたアメリカを代表する4行
JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)
Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)
Citigroup(シティグループ)
Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)
はいずれのモーゲージ部門も規模が大きく整っていますし、私(佐藤)もこれらの銀行に法人口座を所有しています。
けれども
組織として規模が大きい = 融通が利かない(利かせるわけにはいかない)
というのはどこの国でも同じでしょうし、大企業のレベルになると個人の勝手な考えで動くわけにはいかない制約がもろもろ出てくるはずです。
もちろん大手銀行でなくとも行員やローンオフィサーは
- 連邦政府レベルのコモンロー(全州共通のルール)
- 州法
- 所属する金融機関の方針
と最低3種類の条件下に動く必要がありますし、法を犯すような真似は出来ません。
けれども現実にはその金融機関の地元密着度と規模によって
「業務責任の向こう側」
に違いが出てくるものです。
具体的に言うと
「ローン申込者をサポートする姿勢」
ここは銀行の規模によって明らかに違いがあるように見受けられますし、
「担当者の裁量でローン申し込み者とのやりとりに柔軟性が出る」
地元系の場合はこの傾向が確かにあるのです。
これに対し大手銀行はやはり大組織ですから、一行員が大きく組織の方針を離れて動くことは出来ません。
地方銀行にアプローチを
少なくとも私(佐藤)の観察では
地元の銀行
地元のモーゲージ会社
等は随分柔軟に動いてくれる幅が広がる傾向があると思います。
そして実際に私(佐藤)自身が最初のファイナンシングで問い合わせたのは
地元のモーゲージ会社
でした。
当時はすでに不動産業界に身をおいていたこともあり、それこそオン・ザ・ジョブ・トレーニング式で契約期間にかなりの質問をぶつけて疑問解消に努めた最初のファイナンシングです。
その時の担当者は質問攻めにする男(佐藤)に最後は嫌気がさしていたかもしれませんが、少なくとも表面的には嫌な顔はされず一つ一つの質問に対しかなり懇切丁寧に教えてくれた経緯があります。
その中で最も勉強になったのは、
「モーゲージ会社は何を見て査定しているのか」
「君(佐藤)の条件であれば自分と所有する法人をどんな状態にしておけば審査が通りやすいのか」
等の
「えっ、そんなこと債務者側に教えてもいいの?」
というレベルのモーゲージ会社の審査基準です。
このような柔軟性に加えて地元の銀行の場合、資金力の差で要求に応えてもらえる幅に違いが出てくるように思います。
ちなみに資金力で語るのならば
大手銀行
地元銀行
の比較で言えば絶対的に大手銀行の口座数が多く、日々の取引数も大手銀行の方が遥かに多いものです。
けれどもこのことはファイナンシングにとっては逆の効果があり、
口座数が多い = 自分はその他大勢に埋もれて目立ちにくい
となりますから、いざ助けた欲しい時に中小企業レベルには振り向いてもらいにくい傾向があります。
よりハッキリいえば大手銀行には
「優良な顧客は他にいくらでもいる」
わけですから、将来的に自分の取引規模が大きくなるとかえって大手の銀行とでは動きにくい場面も出てくるのです。
そんな理由で、付き合う金融機関の優先順位としては
1.地方銀行のモーゲージ部門
2.地元のモーゲージ会社
3.大手銀行のモーゲージ部門
4.プライベートレンダー
の順番がお薦めとなります。
明日に続けます。
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