昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
「資産形成を目指し、良い借金を積み上げていく」
という趣旨でお伝えしています。
免責を兼ねて繰り返しとなりますが、借金には
⇒ 資産を育んでくれる「良い借金」
⇒ 自分から富を奪っていく「悪い借金」
の2種類があります。
特に日本人の多くは
「不必要に借金をするのは良くない」
「はっきり言えば、借金は悪」
「借金があるのなら、一日も早く返済するべき」
そんな真っ当に感覚を持っています。
その感性に決して間違いはなく、借りたものは早期に返済するべきなのがそもそもの人としての在り方。
けれども厳密に言えば、この借金に対する考えは概ね後者の
「自分から富を奪っていく悪い借金」
に因んで言われることの方が多いものです。
- 浪費によるクレジットカードの負債
- 消費者金融系からの借金
等、およそキャッシュを生み出すのではなくキャッシュを奪っていく借金に対しては
「それは悪」
とするレッテルが貼られても致し方ないでしょうし、けれどもその借金は多くの場合、借金をする本人のお金との付き合い方に問題がある場合がほとんどだと思います。
けれどもはっきりと境界線を引いてお金について語るのであれば、
資産を育んでくれる良い借金
はクレジットカード負債や消費者金融系からの借金とは完全に対局の世界にあります。
より厳密に言えば、
1.金融知識を高め続ける
2.良い借金の存在と使い方を学ぶ
3.良い借金を自分基金に活用する
この流れを意識的に身につけないと、現代の金融資本主義では資産形成はままならないものです。
反対に
- 宝くじに当たる
- 巨額の資産を相続する
- ビジネスが(たまたま)当たる
等で一時的に富を手にしたとしても、おそらく人生で
「金融知識なしに巨額を手にする」
ことほど不幸はないでしょうし、適切な金融知識を学び続ければこそ
1.お金に振り回されることなく
2.悪い借金とは無縁に
3.良い借金を使いこなして経済的豊かさを得る
ことは万人が出来るようになるはずですし、それ故にきちんとお金と向き合う姿勢は大切なように思うのです。
ファイナンシング = 人脈の構築
そこで昨日はアメリカ不動産投資を通して資産形成を計る際に、
1 〜 4戸
の住居用物件を投資用に購入する際は
1.地元の金融機関
2.少数の州のみに限定される金融機関
3.全国展開の金融機関
の優先順位でお伝えしました。
言っても、大手の金融機関は「システム」としてはかなり洗練されています。
巨人であり続ける上では、その長い歴史と共に大手金融機関がそれぞれ作り上げてきたシステムは圧巻のものがあり、このあたりは地元銀行の追随を許さない部分です。
けれどもその洗練されたシステムを持つ巨人たちが顧客に最大の利益を返してくれるかといえば、案外そうではないこともあるもの。
例えばこの話は米国ではかなり問題になり当時のニュースを賑わせましたが、大手の一つである
Wells Fargo (ウェルズ・ファーゴ)
が2016年9月、 5,300人の従業員を一斉に解雇したことがありました。
経営難によりリストラが断行されたわけではなく、5,300人もの従業員による「不正行為」が発覚した為です。
当時の報道によると、
「解雇された5,300人は、顧客当人の知らないうちに顧客名義で『口座開設』や『クレジットカード発行』を行っていた」
とのこと。
自分の知らないところで自分名義の口座開設やクレジットカード発行が勝手に行われていたとは驚きです。
その不正は2011年から約5年間行われていたとのことで、大手銀行であっても膨大な数の従業員の不正を見抜く体制ができていなかったことが分かります。
別の視点でいえば、「従業員に課せられたノルマがそれだけ厳しいものだった」とも言えるかもしれません。
大手銀行もその経営は厳しい状況に常に晒されており、厳しい競争の中で生き残るのに必死です。
その流れで従業員に課せられるノルマは必然厳しくなるでしょうし、結果として社内で課せられたノルマ不正を誘発していた部分もあるかもしれません。
とはいえ不正は許されるものではなく、大手銀行だからこそ下手をすれば
「殿様営業」
であり、
「不必要に手数料が高い」
場合もあることから、私(佐藤)自身は実体験からも大手は避けるようにしています。
反りの合うローンオフィサー / ブローカーを見つける
そこで競争力そのものは確実に
- 地元の金融機関
- 少数の州のみに限定される金融機関
に理がありますが、とりわけ初めて投資物件をファイナンシング購入される方は
⇒ 取引を通して競争力のあるモーゲージ会社を探す
⇒ 仕事の出来るローンオフィサー/ブローカーを探す
この両方を意識していくと良いように思います。
特に大手金融機関でなくとも競争は激しい業界ですので、あの手この手で差別化を計るサービスを展開してくれます。
そして同時にモーゲージ会社とやり取りをすることは
「人脈づくり」
でもあります。
投資もまたチームスポーツであり、融資を担う専門家は自分チームに必須の存在です。
そして付き合い始めるモーゲージ会社(ローンオフィサーやブローカー)が多いほど、
「人により対応がまるで違う」
部分が見えてくるはずで、さらに正式に契約を交わして進める中で実際に一緒に動いていくと
「自分の肌に合うローンオフィサー / ブローカー」
「自分とは合わないローンオフィサー / ブローカー」
の分かれ目が見えてきます。
それは性格の問題というよりも
「事の進め方」
です。
性格が良い悪いの問題ではなく、仕事の進め方そのものが自分とそりが合うのか合わないのかという話で、ローンオフィサー / ブローカーの中でも
「この人とは反りが合う」
という人物に出会えたとしたら、将来の取引も同じローンオフィサー・ブローカーに依頼すると吉と出ると思います。
ローン審査もやはり最後の判断は「人」が行うものであり、気の合うローンオフィサー・ブローカーと取引を繰り返していくと
⇛ 自分の過去の取引を良く知っている
⇛ 自分が力を入れて欲しいサービスを知ってくれている
⇛ 自分の経済状況を把握している
という点から
「将来の取引で贔屓(ひいき)にしてくれる」
可能性も高くなるものです。
この点は住居用物件のファイナンシング購入のみならず、商業用物件のファイナンシング購入でも全く同じことが言えます。
というよりもむしろ、商業用物件のファイナンシングになるとなおさら人脈がモノを言うことになります。
そこで自分がアメリカ不動産投資をファイナンシング購入で進める際は
「融資引きは人脈づくり」
と考えて進めていくと良いと思うのです。
明日に続けます。
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