こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
商業物件ローンの種類についてお伝えしています。
個人として
⇛ LLC名義で購入した物件をファイナンシングする
⇛ 5戸以上の投資物件を購入してファイナンシング(或いはリファイナンシング)する
という場合は必ず、住居用ではなく商業用ローンを組む必要があります。
商業用物件ローンの基本形と言えるのが昨日お伝えした
Conventional Commercial Mortgage Loan(コンベンショナル商業モーゲージローン)
であり、通常の大手金融期間であればそのモーゲージ部門が取り扱っているものです。
そこでもしも1戸建てをLLC名義の下に現金で購入した場合、個人名義での融資を受けることは出来ませんからこの手のコンベンショナル商業モーゲージローンを尋ねるのが最も無難だと思います。
ただし一つ覚えて起きたいのが、
住居用物件ローン
商業用物件ローン
このうち後者の方は後にも先にも「商業」ですから、その扱いは個人ではなく法人であり、あくまでもビジネス用ローンということになります。
ということは確実に、
「ローン組みの費用は商業物件用ローンの方が高い」
という傾向があるのです。
また融資にかかる費用のみならず、
「金利も商業用ローンの方が高い」
という傾向がありますから、1戸建てを融資前提で購入する際は住居用と商業用のローン組みにかかるコストの違いも念頭に入れた上で、よく検討する必要があると思います。
商業用物件のローンを組むにあたり、その他の商業物件用ローンの種類を押さえていきましょう。
本日も続けます。
Commercial Bridge Loan(商業ブリッジローン)

商業用物件ローンの類で
Conventional Commercial Mortgage Loan(コンベンショナル商業モーゲージローン)
の次に覚えておきたいのが
Commercial Bridge Loan(商業ブリッジローン)
です。
商業ブリッジローンとはその名の如く、ざっくり言うと
「橋渡しのローン」
であり、使用する場面として典型的なのは
⇛ 今の物件を売却して複数世帯物件を購入したい
⇛ けれども長期に組むローンがまだ見つからない
⇛ モタモタしていると、目の前のディール物件が流れてしまう
⇛ 長期ではなくとも短期で一時的な融資を受けて複数世帯物件に乗り換えたい
そんな時に活用出来るのが一時的な橋渡しを担う「ブリッジローン」です。
不動産金融もその長い歴史の中でよく研究されているもので、上記のような場面を想定して金融機関がつなぎの融資を用立てしてくれることになります。
このような
「長期融資を契約するまでの繋ぎ融資」
がブリッジローンということになりますが、この点は
住居用物件ローン
商業用物件ローン
のどちらでも同じ性質をもつブリッジローンが橋渡し融資として存在しています。
個人で住居用物件を購入する際も
⇛ 今の物件を売却して新しい物件に引越したい
⇛ けれども事情があって今は次の物件に飛び移ることは出来ない
⇛ 最低でも6ヶ月は今の物件の売却に時間がかかる
⇛ その前に気に入った物件の契約を進めておきたい
そんな時に橋渡し用のブリッジローンを使う選択肢があります。
ただし、住居用のブリッジローンと商業用のブリッジローンとでは典型的な違いがあります。
それは、商業用のブリッジローンの場合も繋ぎであることには間違いないのですが、多くの場合は
「リノベーション前提の商業用物件を購入する時」
に使われる場合が多いということです。
プロジェクトとしてのブリッジローン

大規模なものでいえば
「新しい商業物件をゼロから開発する場合」
そして小さい規模でいえば
「古い複数世帯物件を購入してリノベーションをかけて価値を高めたい場合」
そんな時に商業用ブリッジローンは検討対象の一つになります。
特に
「リノベーションをかけることで物件価値がぐんと上がる」
という場合、
1.商業ブリッジローンで用立てする
2.リノベーションを実行して価値を高める
3.価値が高まった状態で長期融資にリファイナンスする
このようなパターンです。
ちなみにこのパターンでは
「それならば、なぜ最初からブリッジではなく通常のローンを組まないのか?」
「わざわざ間にブリッジを挟むことで余計に費用がかかるのではないか?」
という疑問が出てきますが、ブリッジローンが有利になるのは何よりもそのスピード感です。
ブリッジローンはそもそもが「つなぎ専門のローン」として存在しており、先に触れたように
「このディールを逃したくない」
「早めにクロージングをかけたい」
というニーズに応える為のブリッジローンですから、まずはブリッジローンでその場を繋いで後に長期ローンを組むことで物件を逃さずに済むことになります。
ただし、同時に把握しておきたいのは商業用ブリッジローンの欠点です。
その欠点とはまず
「融資期間が短い」
ことです。
あくまでも繋ぎ融資である為にブリッジローンは根本的にその融資期間が短く、通常は
数ヶ月 〜 1年
という短い融資期間になります。
そして
「金利が高い」
のも欠点です。
ここは商売の原理原則の通りで、「他のサービスの穴を埋めてくれる商品」というものは得てして最終的に必要なサービスよりも割高になるもの。
ブリッジローンもまた然りで、金利が結構高くなるのです。
。。。
かくして商業用物件ローンの選択肢の一つとなる
Commercial Bridge Loan(商業ブリッジローン)
ですが、
⇛ 利便性👆
⇛ 期間の短さと金利の高さ👇
を天秤に掛けた時に
「使うべきか否か?」
と言えば、その答えは
「購入対象とする物件の収益性と将来性はどれくらいあるのか?」
ここに見出すことが出来ます。
もしも緻密なシュミレーションの後に
「ブリッジローン関係者を十分に稼がせた後でも、長期的には魅力的なポートフォリオの一部になる」
というのであれば
Commercial Bridge Loan(商業ブリッジローン)
は選択肢の一つに考えてよいと思うのです。
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