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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
数年前、とあるカフェで
「アメリカ不動産はね、価格は絶対に下がらないのよ」
「絶対に勝っておくべきよ」
そんな風にテーブルを共にする方に強調していた、前後の会話からリアルターらしき女性の声が耳に入ってきました。
他人様の会話に割って入るのも憚られますので耳に入ってくる会話は聞き流していましたが、
「いや、そんなことありませんよ」
「アメリカ不動産も価格が下がることは頻繁にあります」
そんな風に口を挟みたい衝動に駆られたものです。
補足するなら、この女性リアルターもちろん2007年以降の大暴落の記憶がないわけではないでしょうし
「2007年以降の暴落はただの不動産バブルの結末」
「あのような特殊例を除いて価格は下がらない」
という趣旨で言いたかったのだと思いますが、厳密には「価格調整」そのものはビジネスサイクルに伴って全米各地域市場で頻繁に起こり得ます。
当ブログではよく
「アメリカ不動産高米ドル安」
という言葉を使いますが、原則として
アメリカ不動産高 > 米ドル
という基調が続く為に、長期トレンドでは
上のようにアメリカ不動産価格が上昇し続ける結果になり、統計的に
「アメリカ不動産平均価格の上昇率は物価上昇率よりも高い傾向がある」
という証拠がありますから、ということは
物価高 = 米ドルの価値が下がる
という力学の中で、アメリカ不動産は米ドルに対して常に高い優位性を保っているということです。
けれどもこれはあくまでも「基調」であり、価格の揺らぎは必ず起こります。
特に過去数年間の資産バブルでは国内特需とも言える勢いでアメリカ不動産も価格が急上昇してきましたから、
「膨らんだものは萎む」
これは物理学的にも当然の話です。
あの時に耳に入ってきた会話の女性が「決して価格は下がらない」という論調で友人・知人に物件を購入を薦めていたとしたら、少なくとも今はその市場では価格調整が大きく進んでいますので
「あの時の彼女は今頃トラブルになっていないかな」
と先日ふと思い出しました。
今冬限定の大バーゲン
かくしてアメリカ不動産市場全体としては昨年から価格調整の流れが出てきました。
膨らんだものは萎む式で急激に上昇した価格は急激に下降する傾向があります。
ちなみにメルマガでも度々ディール案件をお送りしていますが、誇張ではなく
「5万ドル値下げ」
「10万ドル値下げ」
という物件が現実に出始めています。
この値下げレベルは過去数年の資産バブルの時期に
「価格が急上昇した都市」
ほど顕著にその動きが見えており、特に今のような真冬の時期も相まって
「どうしても今売却しないと困る」
という売主は
「今の市場価値で出しても売れ残る」
ということを理解していますから
「先回りして値下げを」
と極端に価格を下げてオファーを待つ、或いは極端な値下げを受け入れる局面にあります。
市場に長期間売れ残るほど
「この物件、人気がないんだろうな」
「今この物件を購入すると損するよね」
そんな烙印を押されて市場に残り続けてしまいますから、それならば一気に値下げして利確した方がよいのです。
そしてこの傾向は前述のように過去数年に価格が急上昇した都市ほど強く、
「数万ドル値下げしても利確できる」
という状況から、積極的な値下げが実施されていることになります。
現在この動きが最も顕著に見受けられるのが
テキサス州オースティン市場
であり、ほんの半年前には考えられなかった価格で購入が出来るのです。
けれどもオースティン市場の大バーゲンはそう長くは続かないように思います。
オースティンダウンタウンを中心とする主要地域では
「急激に価格が膨らんだ分、急激に萎む」
という状況が見えているものの、少し離れると中心地から20~30分離れた郊外では未だに30万ドル台で物件が購入出来ます。
2022年の全米物件平均価格は
$348,000
であり、オースティン郊外では今でもほぼ平均価格で物件購入できるのです。
それこそ冷静にオースティン市場の
- 人口増
- 雇用機会増
等を観察すると
「ここからオースティン市場は再び成長する市場」
であることはほぼ間違いなく、たった真冬の閑古鳥サイクルも手伝う今の大バーゲンはそう長くは続かないと予想出来るのです。
全米不動産協会の予測
そんな中、
NAR(National Association of REALTORS:全米不動産協会)
による
「2023年も価格上昇が見られるだろう都市」
が発表されています。
ちなみにNARが
「最も回復が強く、今後も伸び続けるだろう市場」
としているトップの都市が先の
テキサス州オースティン市場
です。
私(佐藤)が実際に体感しているのは
「たった今はまだオースティン市場ではバーゲンが続く傾向」
ですが、全体の統計としてNARはオースティン市場の復活はすでに始まっているのだとか。
本年夏のピークタイムに向けてこの傾向は顕著になるかと思いますが、そうするといよいよオースティン市場のバーゲンはこの冬が最後の機会なのかもしれません。
そしてこのNARが指摘する
「統計上の予測で2023年にも安定して価格上昇が続くだろうトップの都市」
は
ジョージア州アトランタ
です。
NARによるとアトランタの平均価格は「0.3%」の割合で続いていくとのことですが、このアトランタ始め各地域市場の認識を改めておきましょう。
明日に続けます。
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