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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産投資に関するお問い合わせ内容に沿って、市場の見方についてお伝えしています。
この点も当ブログでたびたび言及することですが、
「不動産市場は地域市場の塊」
です。
物件一つにしても世の中に同じ物件は2つとなく、タウンハウスのように類似物件が並んでいたとしても建物の下の土地は同じ場所ではありません。
その意味では
建物の価値
土地の価値
これら2つから構成される不動産資産は唯一無二の存在です。
そして建物ですら唯一無二の存在ですから、これが市場の話となると条件は地域ごとに全く違ってきます。
昨日は大局を見る上でカリフォルニア州の現状を俯瞰しましたが、現実にはカリフォルニア州の面積は日本の国土よりも大きく、
北カリフォルニア
南カリフォルニア
の違いはおろか、同じ郡内でも不動産事情は全く違ってきます。
上から見ると
州
郡
市
近所
という具体に、マクロからミクロに落とし込む中で最終的には
「ご近所の不動産事情はどうか」
まで落として把握するのが理想だと思います。
そこで地域市場の現状を把握する上では
州 ~ 市:データで確認可能
地域:データでは困難。地元リアルターの意見が必要
と棲み分け、市の部分まではデータ上で、その先の更に細かい地元事情は地元リアルターに確認するのでよいのではないでしょうか。
そこで昨日はカリフォルニア州全体の「今」を参考事例として見てきましたが、ここからは同州の地域市場に目を落としてみましょう。
本日も続けます。
カリフォルニア州地域市場の今
最初にやや衝撃の事実からいきますが、カリフォルニア州の地域レベルでは主要な地域ではほぼ例外なく、1/3以上の年間販売減少を記録しています。
販売数変化は中部渓谷地域が-43.3%で、地域内の12の郡のうち8つが1月の年間比で40%以上の販売減少を記録。
南カリフォルニア(-41.1%)においては40%以上の減少が見られた州内の別の地域として
ファーノース(-39.6%)
サンフランシスコ・ベイエリア(-36.9%)
中部海岸(-35.1%)
が続きます。
またカリフォルニア州不動産協会が記録する全ての郡が1月に年間販売減少を記録し、
45の郡が30%以上減少
11の郡が昨年同月から50%以上減少
とのこと。
中でも
シスキュー(-73.8%)
が最も大きな販売減少を記録し、次いで
モノ(-73.3%)
ユバ(-63.6%)
が続いています。
更には同協会によると51の郡のうち
グレン(-14.3%)
キングス(-19.7%)
2つの郡だけが、去年の同じ月に比べて売上が20%未満の減少を記録しています。
おしなべて郡ごとに見る地域市場としては
「カリフォルニア州では劇的に販売件数が下がった」
ということが分かります。
価格の変化は
また地域レベルでは中央値住宅価格はすべての主要地域で前年同月比で下落し、サンフランシスコ・ベイエリアなど2桁の減少を記録しています。
6つのベイエリアの郡では価格が10%以上下落したためベイエリアの地域中央値価格は前年比14.6%減少し、本年1月の減少は2009年7月以来最大の価格下落でした。
中部渓谷の中央値価格は6.6%減少し、続いて
ファーノース(-3.4%)
中部海岸(-2.6%)
南カリフォルニア(-0.2%)
と続きます。
結果として本年1月には5分の4以上の郡で住宅価格が前年同月比で下落し、15の郡が10%以上下落という結果です。
その中でも
プラマス郡(-23.9%)
が全ての郡で最も大きく下落し、次いで
メンドシーノ(-23.5%)
デルノルト(-19.5%)
が続きます。
一方で9つの郡で中央値価格が前年同月比で上昇し、そのうち4つの郡が二桁の成長を記録しているところもあるのが興味深いところです。
シスキュー郡が全郡中最大の価格上昇を記録し、2022年1月から30.8%増加し、次いで
モノ郡(18.5%)
グレン郡(18.0%)
が続きました。
こうしてみると、地域市場毎に状況が全く違うことが数字から分かります。
住宅在庫の変化は
最後に住宅在庫の変化も見ておきましょう。
本年1月のカリフォルニアの住宅在庫は32か月ぶりに最高水準に達し、前年同月の1.8か月の倍以上の3.6か月となりました。
価格帯ごとには全ての価格帯で前年同月比で在庫が88%以上増加し、最も多かったのは
50万ドル〜74.9万ドルの価格帯(112.5%)
次いで
100万ドル以上の価格帯(105.0%)
75万ドル〜99.9万ドルの価格帯(100.0%)
50万ドル未満の価格帯(88.9%)
となっています。
このように住宅需要の低迷は在庫の増加に繋がり、51の郡のうち48の郡が前年同月比でリスティング件数を増加させているため、在庫は高水準が維持されています。
明らかに売りが鈍っているわけです。
ただし明るい材料として、1月には5つの郡が前年同月比で3桁の成長を記録し、12月には13の郡が3桁成長を達成しています。
内訳としてはソラノ郡が163.6%と最大の年間成長を記録し、次いで
ユバ郡(163.5%)
アマドール郡(111.1%)
プレーサー郡(110.7%)
の順番です。
。。。
この辺りは各郡のたった今の状況ですが、
「自分が参入を検討している地域市場がどのように動いているのか」
を知るには十分なデータが取れることが分かります。
かくしてアメリカ不動産投資を進めていく上では、上から下におりていくイメージで投資対象候補地域を絞っていくとよいと思います。
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